【デイリー杯2歳S】阪神開催で躍動! エピファネイア産駒のソネットフレーズが最有力

SPAIA編集部

デイリー杯2歳Sに関するデータ,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

セリフォスが登場

2021年11月13日に阪神競馬場で行われるのはデイリー杯2歳S。新潟2歳Sを勝ったセリフォスや、アスター賞を快勝したプルパレイ、新潟の新馬戦を好タイムで勝ち上がったソネットフレーズなどが出走を予定している。

デイリー杯2歳Sが転機を迎えたのは2014年。開催時期が従来の10月頭から、11月の上旬に移行。かつ、「本番」にあたる朝日杯FSがこの年、中山から阪神へ引っ越した。2014年~2020年までの7年間でデイリー杯組の本番成績は【1-2-2-15】。1勝だけに留まってはいるが、2007~2013年の同じく7年間で【0-0-1-9】だったので、以前よりはステップとしての存在感が増したことになる。

今年も少数ながら精鋭が集ったデイリー杯2歳S。年末のGⅠはもちろん、来年のNHKマイルCや桜花賞を占う上でも楽しみなレースとなる。京都を含む、過去10年のデータを基に分析していこう。

意外と読めない勝ち馬

人気別成績,ⒸSPAIA


まずは人気別成績から。10年の内、5回が10頭立て以下。少頭数になりやすい一戦ながら、勝ち馬の人気はバラバラ。1~6番人気までまんべんなく1着が出ており、2番人気の3勝が最多勝。7番人気以下【0-2-1-43】だから突拍子もない荒れ方はしていないが、存外読みづらいレースだ。

前走クラス別成績,ⒸSPAIA


続いて前走クラス別。レベルが高いはずの前走重賞組は13年ホウライアキコの1勝だけ。人気になりやすい組だが、前走から着順を上げて馬券になった馬はおらず、妙味はない。前走を勝っているセリフォスはいいとしても、スタニングローズはあって3着、サウジアラビアRC4着のウナギノボリはデータ上厳しい。

もっと苦しいのはプルパレイが該当する前走1勝クラス【0-0-0-8】。上位人気に推されたのは19年2番人気6着サクセッションくらいだが、スローペースのアスター賞を前で押し切ったという点は同じプロフィール。ここよりはイキのいい新馬・未勝利組を買いたい。

前走新馬・未勝利組の成績,ⒸSPAIA


では前走が新馬・未勝利戦だった馬はどうチョイスするか。勝ち上がり方に注目すると、逃げ切りだった馬は【0-1-1-11】と苦戦傾向。逃げ馬は昇級して苦労するとはよく聞く話だが、その定説通り。では追い込んできた馬がいいのかといえばそうでもなく、強いのは前走が4角2~4番手、好位抜け出しだった馬。【5-2-2-9】で複勝率50%。ここにはソネットフレーズがぴたりと合致する。

毛色別成績,ⒸSPAIA


話をデイリー杯全体の傾向に戻してもう一つ。何故かこのレースは栗毛の好走率が高い傾向にある。3着内に12頭が入って複勝率は44.4%。そもそもダイワメジャー産駒の得意レースなのでそれと関係はしているのだが、ダイワメジャー産駒を除いても複勝率38.1%と高い水準。栗毛かつ3番人気以内なら【2-3-2-3】。上位人気が濃厚なセリフォスはこれに該当する。

ソネットフレーズに追い風

血統の話が出たところで、最後に今年の舞台となる阪神について血統傾向を調べてみる。過去3年(※11月5日時点)の阪神芝1600m、2歳戦でデータを見ると、とにかく走りまくっているのがエピファネイア産駒。その成績は【5-4-2-13】。単回収率1094%、1~3番人気なら【1-1-1-0】と、人気・穴問わず死角がない。ソネットフレーズにとって追い風だ。

以上のデータからは前走が新馬戦で2番手抜け出し、かつこの舞台に相性のいいエピファネイア産駒のソネットフレーズが最有力。

奇しくも上位人気を形成しそうなセリフォス、ソネットフレーズ、プルパレイの3頭はいずれも夏に新潟のマイル戦を勝利している。勝ち時計を単純比較するとプルパレイ1.33.3、セリフォス1.33.8、ソネットフレーズ1.34.3。3頭の中では最も遅かったが、これでも同コースの2歳新馬戦としては史上最速のタイムで、3馬身半差V。2戦目の上積みで逆転となるのか、注目したい。

重賞組だが前走1着でデータ的には「セーフ」のセリフォス。何故か走る栗毛ということもあって次点の評価だが、ダイワメジャー産駒の2歳戦成績が京都>阪神なのは気になるところ。無傷でGⅠロードへ進むのか、ここが試金石となりそうだ。

2021年デイリー杯2歳Sに関するデータ,ⒸSPAIA




《関連記事》
秋華賞は2008年に3連単1098万馬券が飛び出す! 平均配当から見えてくる秋のGⅠレース攻略法とは?
上手な付き合い方のコツは?ルメール騎手の「買える、買えない条件」
「関東馬の復権」「G1のルメール・川田・福永理論」 2021年上半期のG1をデータで振り返る

おすすめ記事