【スワンS】「4角平均通過ポイントは2.6」 馬場傾向からは差し馬有利
三木俊幸
ⒸSPAIA
雨の影響で上がりがかかる馬場
10月26日(土)、京都競馬場ではマイルCSの前哨戦であるスワンS(GⅡ・芝1400m)が行われる。スプリントでもマイルでもなく1400mという舞台で、混戦模様のレースを制するのはどの馬なのか。馬場傾向からレースを分析していく。
まずは先週10月19、20日に京都競馬場の芝コースで行われたレース結果を振り返っていこう。
ⒸSPAIA
先々週に続いて雨の影響を受け、土曜日の競馬は重馬場でスタート。その後稍重でレースは行われ、日曜日の北野特別から良馬場に回復してレースが行われた。しかし、全体的に上がりはかかり気味で、1着35.2、2着35.6、3着35.6、1〜3着の平均上がりは35.5というタイムとなっていた。
ⒸSPAIA
通過順位を見ても差し、追込馬の活躍が目立っており、4角での通過順位を逃げ1P、先行2P、差し3P、追込4Pに振り分けて数値化した「4角平均通過ポイント」は1着2.8P、2着2.6P、3着2.3Pとなっており、1〜3着平均は2.5Pとちょうど真ん中だった。
今週末も雨の影響が残り、道悪での競馬になる可能性があり、上がりがかかって差しが届くというレースになるのではないかと考える。
上がり平均34秒前半の馬を重視
続いて、過去10年のスワンSの上がりタイムを見てみる。
ⒸSPAIA
良馬場で行われた際は33秒台の決着となることが多く、1着平均は33.9、2着平均34.0、3着平均34.1で1〜3着の平均は34.0となっていた。先週末の馬場傾向とは開きがあり、どこまで参考になるのかが微妙ではあるが、頭に入れておこう。
ⒸSPAIA
脚質別では逃げ馬が2勝、2着2回、3着2回と馬券に絡んでいるが、全体的には差し馬の活躍が目立っている。4角平均通過ポイントは1着2.4P、2着2.6P、3着2.7Pで平均すると2.6Pだった。このデータは先週の傾向とも一致しており、こちらは信用してよさそうだ。
上がりの基準値をどうするかという問題だが、金曜の雨の影響でレース当日は稍重になると想定しているので、33秒台の決着にはならないと考える。そこで上がり平均が34秒台前半の馬を上位に推してみる。
本命は堅実に走るグァンチャーレ
スワンSの推奨馬は以下の4頭とする。
ⒸSPAIA
本命のグァンチャーレは昨年のスワンS3着という実績がある。同馬は4角平均通過ポイント2.2Pとやや前目の数値となっているが、上がり平均は34.5と今の馬場には向いているだろう。前走の安田記念でも4着と、相手なりに走るタイプなだけに、軸として信頼したい。
対抗はアマルフィコースト。4角平均通過ポイントは2.1Pと同馬も前目だが、好走時の上がり平均は34.4と今回の馬場にぴったり合いそう。今年に入って、牝馬限定の重賞では安定した成績を残しており、今なら牡馬相手でも楽しみな存在だ。
上がり平均は33.9ながら、4角平均通過ポイントが2.8と、脚質的に合っていそうなのがモズアスコット。前走の毎日王冠は馬体に余裕があり、いかにも休み明けといった感じだったので、ひと叩きされた上積みも期待できる。
最後にダイアトニックも押さえる。上がりは33.6と速いが、4角平均通過ポイントは2.8。4戦4勝と好相性の舞台で、初重賞制覇を狙う。
▽スワンS予想▽
◎グァンチャーレ
○アマルフィコースト
▲モズアスコット
△ダイアトニック
《関連記事》
▶【天皇賞秋】「二強対決は両雄並び立たず」 データ上では一強ムード
▶【天皇賞秋】二強に割って入る馬が浮上 馬場傾向からの本命馬とは?
▶【天皇賞秋】藤沢和調教師は尾形藤吉に並べるか?当日まで覚えておきたいデータ
おすすめ記事