【競馬】短期免許騎手は単勝回収率140%で勝負度アップ 矢作芳人厩舎の「買える条件・買えない条件」

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矢作芳人厩舎の「買える条件・買えない条件」,ⒸSPAIA

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管理馬フォーエバーヤングがサウジダービーを制覇

先日、フォーエバーヤングがサウジダービーを制した。出遅れ気味のスタートから終始外を回らされる苦しい競馬だったが見事に差し切り、ここでは一頭だけ能力が違ったという勝ち方だった。そしてそのフォーエバーヤングを管理するのが矢作芳人調教師。三冠馬コントレイルや国内外のGⅠを3連勝したリスグラシューを育て上げた名トレーナー。また、今週行われる弥生賞には昨年のホープフルS2着馬シンエンペラーが出走予定だ。

そんな矢作調教師の「買える条件・買えない条件」についてデータで徹底検証していく。(参照するデータは2019年3月2日~2024年2月24日の過去5年分)


短期免許騎手の起用は勝負の印

矢作芳人厩舎の「買える条件」,ⒸSPAIA


<矢作芳人厩舎の「買える条件」>
短期免許騎手【8-3-5-21】勝率21.6%/連対率29.7%/複勝率43.2%
福島×芝1800m以上【9-4-4-30】勝率19.1%/連対率27.7%/複勝率36.2%
芝1200m【15-7-9-81】勝率13.4%/連対率19.6%/複勝率27.7%
ダート1200m以下【19-14-10-108】勝率12.6%/連対率21.9%/複勝率28.5%
ダート×連闘【9-7-6-63】勝率10.6%/連対率18.8%/複勝率25.9%

ここでは矢作芳人調教師の管理馬を買える条件、すなわち単勝回収率や複勝回収率が100%を超える条件を取り上げる。

矢作厩舎といえば、やはり坂井瑠星騎手とのコンビが印象的。過去5年で92勝を挙げており、2位の古川奈穂騎手に67勝差をつけている。勝率は12.1%、単勝回収率は98%とまずまず買える成績だ。これよりも買えるのが、海外の短期免許騎手を起用した場合。【8-3-5-21】で勝率21.6%、単勝回収率140%とプラス域を記録している。矢作厩舎と短期免許騎手の組み合わせは勝負度が高いと覚えておこう。

芝の1800m以上のコースでは福島、新潟、京都で単勝回収率が100%を超えている。特に注目すべきなのは福島。【9-4-4-30】で勝率19.1%、単勝回収率169%、複勝回収率114%をマークしている。

芝のマイル以下では1200m戦が狙い目。【15-7-9-81】で勝率13.4%、単勝回収率172%と優秀だ。なかでも阪神芝1200mは【4-0-2-10】で単勝回収率627%、複勝回収率146%と飛び抜けて回収率が高く、出走馬がいたら必ず買い目に入れておきたい。

ダートではスプリント戦が狙い目。1200m以下では【19-14-10-108】で勝率12.6%、単勝回収率156%とプラス域。距離短縮組よりは継続してスプリント戦を使われている馬の方が好成績で、前走と同距離なら【10-5-2-46】勝率15.9%、単勝回収率248%とさらに率が上がる。

また興味深いことに連闘策でも結果を出している。特にダートで連闘してきた馬は【9-7-6-63】で複勝率25.9%、複勝回収率126%と妙味もある。連闘策を取ってくるということは、それほど馬の状態が良いのだろう。連闘を嫌われて人気を落としているなら、ヒモで押さえておいて損はない。ちなみにこの連闘策はダートの中長距離戦でハマりやすく、1800m以上に限定すると【3-4-5-26】で複勝率31.6%、複勝回収率は182%となかなかだ。


東京芝では苦戦傾向

矢作芳人厩舎の「買えない条件」,ⒸSPAIA


<矢作芳人厩舎の「買えない条件」>
東京芝【16-17-7-127】勝率9.6%/連対率19.8%/複勝率24.0%
芝2500m以上【7-6-14-78】勝率6.7%/連対率12.4%/複勝率25.7%
シルクレーシング【4-3-2-35】勝率9.1%/連対率15.9%/複勝率20.5%

次に買えない条件(単勝回収率60%以下)について取り上げる。

意外にも東京の芝コースでは【16-17-7-127】で勝率9.6%、単勝回収率51%と他のコースと比べて苦戦しており、妙味もない。他にも札幌芝コースが【11-11-10-99】で勝率8.4%、単勝回収率46%と振るわない。この2場の芝では評価を割り引きたい。

中距離で好成績を残している管理馬たちだが、長距離では苦戦傾向にある。芝2500m以上のコースに限ると【7-6-14-78】で勝率6.7%、単勝回収率49%。この条件に該当する重賞に限定すると、【2-2-1-25】で単勝回収率26%、複勝回収率45%とさらに妙味がなくなる。長距離重賞では評価を下げるべきだ。

最後に、馬主別ではシルクレーシングが【4-3-2-35】で勝率9.1%、単勝回収率43%、サンデーレーシングが【11-13-10-58】勝率12.0%、単勝回収率44%と妙味がない。やはり矢作厩舎のクラブ馬ということで良血馬が多く、どうしても人気が先行してしまうのだろう。一方、キャロットファームの所有馬は【9-2-2-30】で勝率20.9%、単勝回収率326%と好成績。クラブ馬で狙うならこちらだ。


矢作芳人厩舎の「買える条件・買えない条件」,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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