【注目2歳馬】破格のスピードの持ち主ソリッドグロウ 全兄モントライゼよりも大物感あり?

三木俊幸

2歳新馬戦を制したソリッドグロウ,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

7馬身差の圧勝

先週末は新潟の未勝利戦でベルクレスタが勝利。新馬戦で2着に敗れたが、その時の勝ち馬セリフォスの強さも改めて際立たせるパフォーマンスを披露した。同じように、後にハイレベルだったと言われる予感を見せた7月31日(土)函館5R・芝1200mの新馬戦、このレースを勝利したソリッドグロウ(美浦・池上昌和厩舎)を注目馬として取り上げたい。

ソリッドグロウは父ダイワメジャー、母ムーングロウという血統。1歳上で京王杯2歳Sを制しているモントライゼの全妹にあたる。馬主はサンデーレーシング、牝馬ということもあるが1,600万円と安い価格で募集されていた。

スタートは特段速いという感じではなく、番手からレースを進めるかと思ったが、1ハロンを過ぎたあたりで先頭のグランパドゥシャに並びかけて2頭並んで後続を引き離していく。グランパドゥシャが時折気合をつけながらというところ、ソリッドグロウは終始馬なり。前半3ハロンのレースラップは12.4-10.6-10.8(33.8)とハイペース。新馬戦で10秒台のラップが2ハロン連続するのも珍しい。

4角手前で抵抗していたグランパドゥシャを引き離し、直線ではさらに差を広げる一方。最後は流しながらも後続に7馬身差をつける圧勝。勝ちタイム1:09.8は平凡ながら、破格のスピードを見せつけたインパクトのあるレースだった。

折り合いがつかなかったのではなく、スピードが違いすぎたゆえに逃げる形となっただけ。レースが限られるものの、短距離路線なら兄と同等またはそれ以上の活躍が期待できそうだ。そしてグランパドゥシャも3着とは1.3/4馬身差をつけて2着に粘っており、1頭抜けた馬がいなければ勝てていたレースだろう。


7月31日、8月1日の注目2歳馬,ⒸSPAIA

今週末は新潟の新馬戦に注目

今週末に行われる新馬戦で注目しているのは2頭。8月8日(日)の新潟5Rに行われる芝2000m戦に出走予定のリブースト(栗東・佐々木晶三厩舎)はCWコースで好タイムを出しており、初戦から動けそう。

また8月7日(土)新潟6Rのダート1800m戦に出走予定のヒロシクン(栗東・宮本博厩舎)は1週前に栗東の坂路で53.0-38.0-24.5-12.0という時計をマーク。条件を問わず初戦から結果を残しているドレフォン産駒ということもあり、どのような走りを見せるのか気になる1頭だ。

超大物級の前評判ではないかもしれないが、注目度が高くないレースから思わぬ大物が出現することもあるだけに、毎週末楽しみな2日間となることを期待する。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在は競馬ライターとしてだけでなく、カメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場で取材活動を行っている。

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