【クイーンC予想】穴パターンは「前走重賞で負けた馬」 ククナの相手に面白いのは?

SPAIA編集部 鈴木佑也

2021年クイーンCのデータⒸSPAIA

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過去10年は全て単勝3桁配当

2月13日の東京メインはクイーンC。2か月後に迫った桜花賞に向けて、賞金加算が必須の有力牝馬たちが出走する3歳牝馬重賞だ。

16年メジャーエンブレム、19年クロノジェネシスなど、年によっては好メンバーが集まるレースだが、今年は良血馬アカイトリノムスメ、アルテミスS2着のククナ、「逸走勝ち」で話題のリフレイム、他にも新馬戦を快勝してきた馬など、例年以上に豪華な顔ぶれとなった。

さて、この記事ではクイーンCを「近走で実力を発揮できなかった馬」の巻き返しに注目して予想していく。何を隠そうこのレース、過去10年で単勝オッズ10倍以上の馬は【0-3-8-102】と不振の極み。穴党には難攻不落の一戦だが、データから突破口を探していく。

数少ない穴パターン

今回の注目馬に入る前に、まずはレース傾向を見ていこう。先述したように、過去10年の勝ち馬は全て単勝オッズ10倍未満の人気馬で、1着の荒れを期待するのはそもそも望み薄。

東京芝1600mという紛れのないコース、GⅠを意識した馬も出走するレースで、上位が総崩れの番狂わせはそうそう起こらないということか。となると、高配当ゲットには2、3着に入る穴馬の特徴を分析するしかあるまい。

クイーンCの前走結果別成績ⒸSPAIA


そこで前走の結果と複勝回収率にフォーカスしてみる。まず「消し」でいいのが、前走重賞以外で負けていた馬。【0-1-1-35】で複回収率もわずか19%。今年の該当馬で人気になりそうなのはステラリア。ベゴニア賞のラップは優秀だが、データを尊重するなら買えない戦績。

問題は「前走1着馬」と、「前走重賞で負けた馬」の比較。前者は連対率10%で、複回収率も48%止まり。特に新馬・未勝利から勝ち上がり直後となる馬は【0-2-3-35】と苦戦している。

一方、後者は連対率26%、複回収率118%だ。強いメンバーにもまれた貴重な経験がありながら、着順を崩したことで人気を落とす馬。これがクイーンC唯一の穴パターンということになる。

やはり見限れないククナ

今年の出走馬で「前走重賞で負け」に該当するのは5頭。1着は順当という傾向も踏まえ、本命はククナにする。同舞台のアルテミスSでは2着。この時は暫定の世代No.1牝馬ソダシがスローペースの好位からスムーズに抜け出すのとは対照的に、こちらは馬群に阻まれ、外に出せたのは既に勝負が決した後だった。

前走は中京開催2週目の内有利な馬場で大外枠。これまでよりペースが一気に締まったこともあって、追走に余裕がなかった。それでも4着まで来た内容は地力の証明。牝馬同士の今回は改めて1着を期待する。

対抗はエイシンヒテン。白菊賞は逃げて自ら上がり33.9の脚を使って後続を抑える好内容。阪神JFは敗れたが、この「中1週で阪神JF」という過程自体、過去10年で15頭が挑み、馬券になったのは17年2着リリーノーブルだけという「死にローテ」。強行軍だった前走よりはパフォーマンスも上がるはずで、オッズ妙味も含め面白い存在だ。

3番手はデータから逸れてしまうが、アールドヴィーヴル。京都内回り、不良馬場で前残りの新馬戦を4角10番手から差し切った末脚は相当のインパクトがあった。東京に舞台が替わってどこまで切れるのか楽しみ。

以下、データに立ち返って阪神JF14着のインフィナイト、京王杯2歳S5着のリフレイムが、4、5番手。

注目のアカイトリノムスメだが、前走の勝ちタイム1.34.5は同日同コースの2歳未勝利戦より0.4秒遅く、翌日の2歳未勝利戦と同タイム。強調材料に乏しい割に血統による人気が確実なので、今回は無印とした。

▽クイーンC予想▽
◎ククナ
〇エイシンヒテン
▲アールドヴィーヴル
△インフィナイト
×リフレイム


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