東大HCが「京都外回り」コースを徹底検証 過去のデータから見える金脈とは?
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京都外回りの傾向は?
2週間の休み明けとなる今回のコラムのテーマは「京都外回り」。京都競馬場には阪神競馬場・中山競馬場と同様「外回りコース」が存在する。20日(日)に行われる菊花賞の舞台、芝3000mもその一つ。
2004年の天皇賞・春のイングランディーレ、2009年のエリザベス女王杯のクィーンスプマンテと鮮やかな逃げ切りもあれば、2017年の京都大賞典はスマートレイアー、2018年のマイルCSはステルヴィオが見事なイン突きで勝利と、幾多の名騎乗が彩ってきた条件だ。
京都外回りの特徴としては3~4コーナーにかけて坂があること。向正面から徐々に上り3コーナーで頂上に達し、4コーナーにかけて下っている。勝負どころに坂があるということは、他とは仕掛けどころが変わり、向き不向きもあるはず。騎手別成績はもちろん、出走馬の過去のデータなどから見えてくる馬券攻略法を伝授したい。
京都外回りコースで近年施行されるのは1400m、1600m、1800m、2200m、2400m、3000m、3200mの7条件(全て芝)。このうち3000mの分析は週末の菊花賞予想に譲るとする。また、3200mは天皇賞・春でのみ使われるコースのためこちらも省略。
残る5条件を①1400m・1600mの短距離・マイル②外回りで最も施行数の多い1800m③2200m・2400mの中長距離、の3パターンに分けて分析する。
実は前が残る1400m
1400m・1600mの2コースには主に下級条件で施行される内回りコースも存在する。1400mの外回りコースの特徴は、直線距離が伸びるにも関わらず、この内回りコースよりもはるかに前残りが多いこと。
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上の図表をご覧いただくと一目瞭然だ。力のある逃げ・先行馬がおいしいオッズで買えるため、単勝回収率・複勝回収率ともに180%を超えている。
あと1400mは優秀だが、1600mはルメール騎手の勝率があまり高くない。騎乗馬は【5-9-6-22】で複勝率5割近くと堂々たる成績だが、勝率は12%とルメール騎手にしてはやや低水準にとどまる。あえて2、3着付けの馬券を買うと思わぬ高配当にありつけそうだ。
またこの2コースともに池添謙一騎手が買える。30回以上の騎乗がある騎手の中で、ただ一人単複回収率がともに100%を超えており、妙味を追い求めるならここだろう。
1800mは○○で好走した馬を狙え!
続いて1800mをチェックする。
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このコースで馬券になった馬が過去どのような条件で好走してきたかを調べた。上の表は50回以上の出走例があったコースのうち、勝率が高い3コースを並べたもの。直線が日本一長い新潟競馬場の芝1600m・1800m戦がワンツーを飾った。続く3位に入ったのは小倉芝1800m。同距離・同じ右回り・似た高低差と、ここで好走した馬が結果を出すのも納得がいく。この3コースが得意な馬は評価を上げると良いだろう。
また30走以上の条件のもとで厩舎別成績を見ると、唯一の勝率3割超えをマークしたのが友道調教師。今年は白百合Sで勝利したレッドアネモスをはじめ、4勝を挙げている。
ちなみに今年は管理馬が8走し、7走が掲示板とこの距離では安定している。
複勝率50%を超えたのが池江厩舎、中内田厩舎。勝率、連対率もそれほど悪くなく、この条件で出てくれば押さえておいた方がいいのかも。
とにかく差しが決まる2400m戦
最後に2200m・2400mの2コースをチェックする。
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2200mの好走馬が過去で結果を残した条件を見ると、勝率1位は1800mでも登場した小倉芝1800mだった。続く2位も同じく小倉の芝2000m。3位の中山芝2000mは、今年の京都記念が1着ダンビュライト(皐月賞3着)・2着ステイフーリッシュ(ホープフルS3着)・3着マカヒキ(皐月賞2着)と中山2000mのGⅠで馬券になった馬が3着以内を独占したように、重賞で強いリンクが想起される条件だ。その他、勝率こそ抜きん出た値ではないものの、複勝率で上位にも劣らない阪神芝2000mも付記しておく。
芝2400mは調べたところ、末脚自慢が幅を利かせる条件。同コースで上がり3ハロン最速をマークした馬は【44-17-14-20】で勝率46%・連対率64%・複勝率は79%だ。単回収率235%、複勝回収率198%も文句なしの数字で、黙って切れ味鋭い馬を買うというシンプルな思考で臨みたい。
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約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」でも予想を公開中。
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