【レパードS】先行馬を狙い撃て 東大HCの本命はスピード豊富なあの馬
東大ホースメンクラブ
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
制度変更で勢力図にも変化?
8月4日に行われるのはレパードS(GⅢ・ダ1800m)。秋以降の飛躍を誓うダート馬たちが集まる3歳限定のダート重賞だ。昨年は3連単の配当が671,670円、一昨年は807,250円と波乱色の強い非常に難解なレースでもある。今年も確たる主役不在で混沌とした様相だが、この一戦もデータを参考に紐解いていく。
レパードS特有の現象として、臨戦過程の多様さが挙げられる。具体的には3歳馬同士で重賞を戦ってきた馬と、古馬相手に2勝クラスなどの条件戦を戦ってきた馬が相まみえるレースである。まずは、どういう臨戦過程の馬が結果を残しているのかを見ていこう。
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上の表は過去10年のレパードSにおける前走レース別の成績である。勝率を見るとやはりジャパンダートダービー組とユニコーンS組が好調だ。
また、前走2勝クラスを勝っていた馬は連対率と複勝率がJDD組に匹敵する数値で、こちらも狙い目となっていた。
ただし、今年は降級制度の廃止に伴って2勝クラスのメンバーのレベルが低下している。実際、昨年の同時期にダートの2勝クラスを勝っていた3歳馬が6頭に対し、今年は倍の12頭。この数字がこれまでと同等の価値があるかは疑問が残る。JDD組またはユニコーンS組を中心に考えるのが無難だろう。
差し・追い込み馬受難のコース形状
続いて脚質別の成績に注目する。
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一目瞭然だが、差し・追い込みの成績が非常に悪い。新潟競馬場はコーナーの角度がきつく、外を回って追い上げることが困難だ。しかも直線が平坦で前が止まらない。フルゲートで馬群の外から差すのはよほど展開が向かない限り、不可能と考えていいだろう。対照的に昨年の勝ち馬グリムや一昨年の2着馬サルサディオーネなど、逃げ馬が穴を開けるケースは多い。先行力のある馬を軸に据えたい。
超ハイペースだった前走の経験が生きる
JDD組もしくはユニコーンS組で先行力のある馬、かつ人気薄を積極的に狙いたい。本命はエルモンストロにする。前走のユニコーンSは前半3F33.9と、ダート戦としてはかなりのハイペース。この流れを5番手で楽々追走できたエルモンストロはここも好位で運べるだろう。2走前の走破時計1.53.9は同日の古馬戦と比較してもかなりの好時計で、3歳馬相手なら重賞でも好走できるはずだ。
対抗はヴァイトブリック。ハイペースの中、出遅れからある程度の位置を取りに行ったので、前走は致し方なし。それ以外は全て連対と底を見せていない。鞍上の戸崎騎手は過去3年の新潟ダ1800mで複勝率54%と好相性だ。
3番手にはビルジキール。やや過密なローテは気になるが、こちらも先行力はある。前走は相手が悪かったが、3勝クラスで好走できるなら能力比較としては上位だろう。
サトノギャロスは展開もコースロスもお構いなしに外から差し切った前走が圧巻の一言。距離や脚質など不安要素も多いが、全てクリアされても驚けないほどのスケールを感じるので印は回しておきたい。
デルマルーヴルは前走JDD組。そのJDDでは先行しており、一見データに合致するように見える。ただ、前走こそ好位をとれたが本来は後ろからになる馬。仕掛けてからスパッと切れないのも気になる。多頭数の新潟コースを器用にこなせるタイプではなく、人気するだろうし積極的には買いたくない。
▽レパードS予想▽
◎エルモンストロ
○ヴァイトブリック
▲ビルジキール
△サトノギャロス
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」でも予想を公開中。
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