【根岸S】前走の上がりが勝負を分ける! 東大HCの本命はオメガレインボー

東大ホースメンクラブ

根岸Sインフォグラフィック,ⒸSPAIA

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後方有利

1月30日(日)に東京競馬場で行われる根岸S(GⅢ・ダ1400m)。GⅠ・フェブラリーSに向けての最重要ステップレースに精鋭16頭が集結した。武蔵野Sの覇者ソリストサンダーや、重賞で連続して馬券に絡んでいるオメガレインボーなどが出走予定だが、信頼できるのは果たしてどの馬なのか。今週もデータを踏まえて検討していこう。

初めに、過去10年の傾向を分析する。


過去10年根岸S脚質別成績,ⒸSPAIA


脚質別成績を確認すると、直線の長い東京ということで後方有利の傾向が顕著に出ている。差し馬は4勝を挙げている他、2着、3着もそれぞれ4回。追い込みを選択した馬は5勝だ。ではどちらを優先すべきかといえば追い込み馬。勝率、連対率、複勝率のいずれも差し馬を上回っている。先行馬は2着4回などまずまずの成績だが、逃げ馬は1度も馬券に絡んでいない。位置取りが後方であればあるほど、好成績につながる傾向があるようだ。


狙うなら前走上がり3位以内

過去10年根岸S脚質別成績,ⒸSPAIA


末脚を評価する際の指標になるのが前走上がり。勝ち馬10頭中実に8頭が上がり3位以内を叩き出していたことから、どのレースでも確実に末脚を繰り出せる馬が信頼に足るといえる。逆に前走で速い上がりを使えなかった馬はアタマは厳しいと見るべきだろう。

前走上がり1位の馬は複勝率43.8%を誇る。ただ、今年の出走予定馬で該当するのはテイエムサウスダン、モジアナフレイバーといった地方レースを使ってきた馬のみ。やや信頼に欠けることから、前走上がり2、3位を記録した馬を繰り上げて狙うべき、ということになる。


後方待機馬中心

◎オメガレインボー
重賞で3連続の上がり3位以内。上がり最速を叩き出した武蔵野Sでの末脚は見事だったが、3着に終わったのは休み明けのぶんか。今回は中6週での出走となるが、これがこの馬本来のローテ。真の力を発揮できるだろう。またマリーンS、エルムSはいずれも接戦での2着だったが、勝ち馬は先週の東海S覇者スワーヴアラミス。同馬を物差しにすれば、この馬も重賞で勝ち切る力は十分にある。

◯タイムフライヤー
昨年の同レースで3着に食い込んでいる他、19年武蔵野S2着、20年フェブラリーS5着など東京との相性が良い。最近は思うような結果を残せていないものの、父ハーツクライという血統を考えると見限るのは早い。前走霜月Sは9着に敗れているが、トップハンデを背負った上、直線でなかなか進路を見出せなかった。今回は乗り替わりとなるM.デムーロ騎手の手綱捌きに期待したいところだ。

▲ソリストサンダー
前走武蔵野Sでは直線に向いてからも手綱を持ったままで、ゴール前でわずかに追っただけだった。それでも上がり2位をマークして勝ち切ったことは評価できる。馬場が渋ればなお分があるだろう。また前走武蔵野S組は【3-1-1-4】。ローテーションの面からも期待できる。最近は1600~1700mを主に使っているため距離の面が気になるところだが、距離短縮組は【6-3-6-24】という安心材料がある。戸崎圭太騎手も根岸Sは【1-2-0-3】とレース相性がいい。

△タガノビューティー
鋭い末脚を使える馬。直線の長い東京は【5-3-1-2】と絶好の相性を誇る。武蔵野Sでは敗れているが、最内枠を引いたことが災いし完全に進路を塞がれていた。それでも大外に持ち出してからは良い脚を使い6着にまで着順を上げている。1400mの経験が豊富であることもプラス。

最後に相手として、武蔵野S5着の実績と前走の上がりを評価してスリーグランドを押さえておく。

◎オメガレインボー
◯タイムフライヤー
▲ソリストサンダー
△タガノビューティー
×スリーグランド

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。



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