【日経賞】有馬記念組がほとんど着順を上げるレース オセアグレイトで高配当狙い
佐藤永記
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有馬記念組が本当に強い部分とは
日経賞を予想するうえで絶対に切り離せないレースがある。有馬記念だ。日経賞と同コースのG1レースで、しかも開催時期が3ヶ月しか違わない。過去の日経賞での主なローテ成績を見ると前走日経新春杯だった馬が直近9年(10年前は阪神開催)で最多。
なんだ有馬記念組(2勝)より多いじゃないか、と思うかもしれないが前走有馬記念組の場合は過去9年の全12頭中、10頭が「有馬記念以上」の着順をとっているのだ。
着順が良くなったのが8例、同じだったのが2例。同じだったのは2016年の日経賞でゴールドアクター(有馬1着⇒日経賞1着)とサウンズオブアース(有馬2着⇒日経賞2着)というワンツーで、しかもこの年はマリアライト(有馬4着⇒日経賞3着)、アルバート(有馬11着⇒日経賞4着)と、前年有馬記念上位組を順番通り買えば4連単まで当たってしまう結果だった。
着順を落としてしまった2例を念の為整理すると、まずは2017年のゴールドアクター。2015年有馬記念、2016年日経賞と立て続けに1着を取っていたのは先のとおりだが、この年は2016年の有馬記念3着からのローテで1番人気に推され、5着に敗れている。ゴールドアクターの場合はその後宝塚記念2着と光るレースもあったが、その後半年の休養になるなど晩年は調整に苦労したこともあり、例外として考えたい。
そしてもう1例である2013年9着のオーシャンブルー(前年有馬記念2着)。前年金鯱賞をレコードで勝っていたり、有馬記念2着もゴールドシップやルーラーシップとともに追い込み馬上位独占の1頭だったりしていたが、その2013年の日経賞以降は15戦で14度、掲示板外に終わっている。
簡単に言えば不調だった可能性が高いということで、調子に問題がなければ、有馬記念組は前走より着順が良くなる例が非常に多い、というわけだ。
最強の重賞未勝利馬カレンブーケドール
今年の日経賞登録馬で有馬記念からの直行組はオセアグレイト(有馬記念9着)、ワールドプレミア(同5着同着)、カレンブーケドール(同5着同着)の3頭だ。直行ではない馬ではモズヘッロ(同15着)もいるがAJCC5着、京都記念8着を見るにさすがに狙いづらい。
3頭のなかで狙いやすいのはカレンブーケドールだろう。デビューしてから【2-6-2-3】でなおかつ6着以下がなく、オークス、秋華賞、JC、京都記念、オールカマー2着と驚愕の安定感を誇っている。デビューして一番長い距離となった有馬記念で0.6秒差5着ならば、ここは馬券の軸に据えるにはもってこいだ。そしてもちろん有馬記念で5着を分け合ったワールドプレミアも重視することになる。
だが、この2頭では上位人気必至。配当面で期待はできない。ならば有馬記念9着だったオセアグレイトも狙ってしまおう。有馬記念では道中ワールドプレミアの横で競馬していたものの、残り1000mで急激に上がったペースに騙されて早めに脚を使ってしまった。横山典弘騎手の継続騎乗が予定されており、同じ轍を踏まなければ順当に着順を上げる期待ができるのではないだろうか。
日経賞の土曜はなんとか馬場が保ちそう
今月の競馬を一言で表すなら「雨」。週末になるたびに雨、雨、雨。そして今週末日曜も雨予報なのだが、なんとか土曜までは降ったとしても小雨で済みそうな予報である。土曜の重賞・日経賞はなんとか良馬場発表で持ちこたえる想定でよさそうだ。
馬券は馬連でカレンブーケドールからワールドプレミアとオセアグレイトへの2点絞っておく。あとは3頭の前走有馬組3連単ボックスで買って好配当も期待してみたい。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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