最高配当額は50万2590円 「馬連高額払い戻し」「万馬券発生条件」ランキング

高橋楓

馬連高額払い戻しランキングⒸSPAIA

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最高配当額は「502,590円」高額払い戻しランキング!

「馬連1シルクジャスティス-3ピルサドスキー」忘れもしない。私が初めて手にした馬連の馬券である。1997年11月23日ジャパンカップ。当時はまだ電話投票も今ほど普及しておらず、馬券は紙で買う方が断然主流だった。

秋田の片田舎に住んでいた私にとって、馬券は旅行で訪れた東京など現地で購入するものであり、それを握りしめている時の高揚感はたまらないものがあった。ご存じの通りただの紙切れとなるわけだが、間もなく四半世紀が経とうとしているにも関わらず、いまだに忘れられない馬券になっている。今回はそんな「馬連」について、過去の配当を見ながら迫ってみる。

馬連 払戻金ランキングⒸSPAIA


払戻金ランキングの第1位は3連複および馬単ランキングでもトップの数字を記録している2006年9月9日、中京競馬場の3歳未勝利戦(ダート1700m)で記録された、「502,590円」となっている。13番人気→12番人気の決着。勝ったメイショウギリーはそれまでデビュー以来2桁着順でしか走った事がなく、2着デンコウグリーンは前走殿負け。この馬券を仕留めるのは至難の業であるが、馬連で50万円以上の配当が実際にあったという事は非常に夢がある。

第2位は2017年12月9日、中山競馬場で行われた3歳以上500万円以下(ダート1800m)の「446,550円」。勝ったランニングウインドは単勝257.1倍の最低人気、地方転入2戦目の大駆けで大波乱を演出した。

第3位は馬単でも2位にランクインしていた2018年3月18日、中京競馬場の3歳未勝利戦(ダート1900m)で「442,370円」だった。11番人気→12番人気の決着で、2頭ともに中京出走歴はあったのだが、上位3頭が抜けた人気となり、連に絡んだ2頭は単勝200倍を超える穴馬となっていた。

第4位は100万馬券を記録した2005年10月22日、東京競馬場3歳以上1,000万円以下(ダート1400m)で記録された「437,390円」となっている。このレースは単勝100倍超えの16番人気→12番人気の決着。追い込み馬に展開が向き大波乱を演出した。

そして第5位は2007年9月9日、阪神競馬場3歳未勝利戦(芝1600m)の「431,970円」となっている。それまで1秒以上離されて負けていた馬が、前走では一気に前進していてこのレースで一変した。

穴党は「新潟・中京の短距離戦」、本命党は「阪神大賞典・函館競馬場」に要注目

馬連 競馬場別 万馬券発生率ランキングⒸSPAIA


馬連の馬券の傾向を調べるために2010年1月1日から2020年12月31日までに100回以上レースが行われた競馬場とコースを見てみると面白いデータがでてきた。まず穴党向けのデータだが、万馬券が発生する確率が高いレースは馬単同様「中京・新潟の芝短距離戦」が上位を独占したのだ。

・第1位 新潟競馬場(芝1000m)万馬券発生率19.0%
・第2位 中京競馬場(芝1200m)万馬券発生率18.6%
・第3位 新潟競馬場(芝1200m)万馬券発生率17.2%
・第4位 中京競馬場(芝1400m)万馬券発生率17.1%
・第5位 京都競馬場(芝1200m)万馬券発生率17.0%

特に新潟競馬場の芝1000mでは1番人気の連対率が44.1%、1200mの連対率は39.8%しかないのが特徴となっている。直線競馬に象徴される様に、枠番次第では人気馬であっても過信せずに疑ってかかりたい。

馬連 本命党必見 平均配当ランキングⒸSPAIA


次に本命党の馬券予想をする人向けデータだ。平均配当ランキングを並べてみると、上位3競馬場がずば抜けた数字を記録している。なお、本命党のデータに関しては過去10年間のデータを調べ、レース数に制限を設けず現行使用されているコースに限定して調べている。

・第1位 函館競馬場(ダ2400m)平均配当1,135円
・第2位 阪神競馬場(芝3000m)平均配当1,319円
・第3位 函館競馬場(芝1000m)平均配当1,404円
・第4位 中山競馬場(芝3600m)平均配当3,649円
・第5位 札幌競馬場(芝1800m)平均配当3,697円

第1位は函館競馬場のダート2400m戦。年にわずか1回、多くても2回しか使用されないコースだが、1番人気の成績が[8-4-1-4]連対率70.6%を記録し、過去10年間で掲示板を外した馬はいない。本命党は夏まで覚えておきたいコースである。

第2位は阪神大賞典の舞台である阪神競馬場の芝3000m。1番人気の成績は[6-2-2-1]で、馬券圏外はわずか1頭のみという安定感。今年は3月21日(日)に行われる。

第3位は再び函館競馬場で芝1000m戦がランクインした。夏の新馬戦で使用されるコースで、1番人気の成績は[7-4-6-1]と圧倒的。前評判が高いスピード馬がスタートを決め、一気に押し切るケースが目立つ。

第4位からは平均配当金額の数値がグッと上がり、ステイヤーズSが行われる中山競馬場の芝3600mがランクイン。伝統のマラソンレースコースなだけに経験値と強さが生かされる。

そして覚えておいて損が無いのは、第5位の札幌競馬場の芝1800m戦だ。過去10年間で210レースが行われ、1番人気の成績は[84-39-31-15-11-30]で非常に安定しており、馬連配当1000円未満の確率が42.8%で、万馬券発生率は6.7%しかない。夏の北海道開催の際は無理な穴狙いは禁物と言えそうな結果となった。

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレースの記事を中心に執筆している。

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