【関東オークス】パライバトルマリンが2番手追走から押し切りV 距離延長も問題なし
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
2番手で折り合う
JRA勢と南関東の牝馬クラシック2戦を戦ってきた3歳牝馬が激突した関東オークス(JpnⅡ・ダート2100m)は、Malibu Moon産駒のパライバトルマリンが勝利した。
レースは大外13番ゲートからスタートしたフェブランシェが逃げる展開。パライバトルマリンに騎乗した戸崎圭太騎手はレース後のインタビューで「追い切りに乗せてもらって、少し距離に不安があるという印象だった」と語っていた。しかし、7.0-11.0-12.9-14.0-13.2-13.9-14.6と中盤にかけてかなりペースが緩む流れでも2番手でピッタリと折り合いをつけた。パライバトルマリンは2周目の4角でフェブランシェを交わして先頭に立つと、そのまま後続の追い上げを振り切った。
勝ちタイム2:20.4(稍重)は過去10年で最も遅い決着だった。しかし、パライバトルマリンの全2勝はいずれもマイル戦でスピードを活かしての逃げ切りだったということを踏まえると、2100mの控える競馬で結果を残せたことは今後のレース選択の幅が広がる内容だった。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
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1番人気メイショウオーロラは3着まで
1馬身差の2着に入ったのは、5番人気のクレメダンジュ。4番手追走から最後の直線では最内に進路を取ってジリジリと伸びた。過去2勝はいずれも1800m戦で上がりタイムを見ると未勝利戦が38.8、1勝クラスを勝利した時が38.0と上がりを要しており、距離と馬場を味方につけたと言っていいだろう。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
JRA勢で唯一、前走重賞の兵庫チャンピオンシップから挑んだ1番人気のメイショウオーロラはさらに3/4馬身差の3着。道中は勝ち馬の直後につけ、直線は外に持ち出されたが最後は苦しくなったという点からも、距離はやや長かったのかもしれない。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
前走の東京プリンセス賞は3着に敗れたものの、東京2歳優駿牝馬と、浦和の桜花賞を制しているメイドイットマムは、地方馬最先着となる4着。道中は好位グループの一角につけ、勝負どころでは一旦ポジションを下げる場面もあったが、直線で外に持ち出されると上がり最速の末脚でメイショウオーロラにハナ差まで迫った。南関東の3歳牝馬トップレベルの意地は見せた。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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