【東京スプリント】「状態が良いと感じたので、自信がありました」 横山武史騎手騎乗のリュウノユキナが差し切りV
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
2着ケイアイドリーに3/4馬身差
大井競馬場で行われた東京スプリント(JpnⅢ・ダート1200m)は1番人気に支持されたリュウノユキナが勝利した。
11頭立てとなったレースは、ギシギシが好スタートを決めるも外からティアラフォーカスが並びかけていき、前半600mまでは12.2-10.6-11.0(33.8)とハイペースになった。最内枠からスタートしたリュウノユキナはギシギシの直後を追走。4角から直線に向いた時点での手応えは抜群のように見えた。
直線に向いてギシギシとティアラフォーカスの間を狙うも、なかなか十分なスペースができず。その間に外からケイアイドリーが先頭に立ち、そのまま押し切るかのようにも思われた。しかし、残り200mでリュウノユキナの横山武史騎手がやや強引にスペースをこじ開けて外に持ち出すと、そこからの脚は素晴らしく、ゴール前でケイアイドリーを差し切り、3/4馬身差をつけた。勝ちタイムは1:10.3だった。
2着だったケイアイドリーは黒船賞に続いて2度目の重賞挑戦で、馬体重を10kg絞っての出走。4番手からスムーズに運び、勝ちパターンに持ち込むなど自身の力は発揮できたと言えるだろう。
そこから1馬身差の3着に入ったのはオーロラテソーロ。先行力が持ち味のタイプだが、スタートで出遅れて7番手の外を追走する形となる。想定していた展開にはならなかったが、それでも追い上げてきたという内容は次走以降にも繋がるはずだ。
悔しいレースが続くも結果を残す
リュウノユキナは2021年に続いて2度目の東京スプリント勝利。クラスターCも含め、通算では重賞3勝目となったが、2022年は重賞で2着4回と勝ちきれないレースが続いた。横山武騎手自身もリュウノユキナとのコンビでは、2022年の東京スプリントでハナ差、JBCスプリントでも3/4馬身差2着だった。
それだけにレース後のインタビューでは「いい馬なのですがなかなかいい騎乗ができず、重賞まであと一歩でしたが、勝つことができてとても嬉しいです」と安堵の表情を見せた。また馬の状態についても「海外帰りで不安もありましたが、調教に乗った時に状態が良いと感じたので、自信がありました」と語った。
今回は美浦・岩戸孝樹厩舎に転厩して初戦だったが、岩戸調教師は「今回手掛けるのが初めてで色々と手探りでしたが、結果を出してもらえたのですごくほっとしています」と振り返った。今後は馬の状態をみてオーナーと相談していくとのことだが、「オーナーが同じ舞台のJBCに出て勝ちたいと言っていました。最終目標はJBCになるのかと思います」ともコメント。8歳となったが、引き続き今後のレースぶりにも注目していきたい。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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