【マイラーズC】シュネルマイスターとソウルラッシュに死角なし!? ハイブリッド式消去法で浮上した穴馬2頭とは

八木遊

過去10年のマイラーズカップ『社台系生産』かつ『前走6番人気以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『皐月賞』は、枠順次第の4頭がそろって消去条件に引っ掛からず。結局、7頭の三連複ボックスで勝負した。結論を言うと、1~3着馬は消去を免れていたため馬券は的中。ただし、買い目が多かったため、トリガミを避けるのがやっとという結果だった。

今週予想するのは、4月23日に“新装”京都競馬場で開催される『マイラーズC』。過去2年は阪神競馬場で施行されたが、それらも含めた過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を順番に消去していく。

『社台系生産』×『前走6番人気以下』★0.0%★

まずは生産牧場別データから入りたい。いつも通り社台系と非社台系に分けるが、ここでは過去10年で【7-4-6-48】(複勝率26.2%)の社台系生産馬を取り上げる。死角は見当たらなさそうに見える社台系生産馬だが、実は前走時が6番人気以下だった馬は【0-0-0-24】(同0.0%)と苦戦していた。1つ目の消去条件はこの組み合わせを採用したい。

登録馬16頭のうち、この条件に当てはまったのはエアロロノアとグランデマーレの2頭。エアロロノアは武豊騎手とのコンビで上位人気の一角に推されそうだが、今回は消しとしたい。

【今年の該当馬】
・エアロロノア
・グランデマーレ

『4歳』×『ディープインパクト除くサンデーサイレンス系』★0.0%★

2つ目は馬の年齢に注目。ここでは過去10年で【4-5-2-32】(複勝率25.6%)の4歳馬をピックアップする。掛け合わせるのは血統データで、ディープインパクト以外のサンデーサイレンス系だ。過去10年でこの組み合わせに該当した12頭は例外なく4着以下に敗れていた。

今年はガイアフォース、ジャスティンスカイ、マテンロウオリオンの3頭がこの条件に合致。3連勝中のジャスティンスカイはかなり人気するとみられるが、昨年の青葉賞以来となる重賞で壁にぶつかってもおかしくないだろう。

【今年の該当馬】
・ガイアフォース
・ジャスティンスカイ
・マテンロウオリオン

『6歳以上』×『前走で人気より上の着順』★2.6%★

3つ目のデータでも年齢を取り上げたい。ここでは過去10年で【1-4-2-63】(複勝率10.0%)と苦戦している6歳以上の高齢馬を対象とする。掛け合わせるのは前走時の成績で、人気を上回る着順に好走していた馬をピックアップ。この2つの条件が重なると、【0-1-0-38】(同2.6%)と高確率で凡走していた。

今年は3頭がこのデータに当てはまったが、エアロロノアはすでに消去済み。新たにザイツィンガーとダイメイフジの2頭を消去リストに追加したい。

【今年の該当馬】
・(エアロロノア)
・ザイツィンガー
・ダイメイフジ

『非社台系生産』×『前走0秒4差以上で負け』★4.3%★

続いては過去10年で【3-6-4-65】(複勝率16.7%)の非社台系生産馬を取り上げる。これと掛け合わせるのは、前走で0秒4以上の差で負けていた馬。この条件に当てはまった馬は47頭いたが、【0-1-1-45】(同4.3%)と巻き返しに成功した馬はほとんどいなかった。

今年は以下の5頭が消去条件に合致した。ビーアストニッシドは距離短縮に魅力はあるが、3着以内は厳しいとみる。

【今年の該当馬】
・ゴールデンシロップ
・シャイニーロック
・(ダイメイフジ)
・トリプルエース
・ビーアストニッシド

『前走ローカル』×『今回4番人気以下』★0.0%★

4つの条件を終えて、16頭中11頭が消えた。最後は、過去10年で【2-0-0-16】(複勝率11.1%)の前走ローカル組を取り上げたい。この条件下では16年クルーガーと19年ダノンプレミアムがマイラーズCを勝利しているが、2頭はともに3番人気以内の支持を受けていた。つまりマイラーズCで4番人気以下だった馬は【0-0-0-15】(同0.0%)で、馬券に絡んだ馬はゼロという結果が残っている。

残存する5頭のうち前走がローカルだったのはキングエルメスだけ。おそらく今回3番人気以内にはならないとみられるので、最終的には消去されることになるだろう。

【今年の該当候補】
・キングエルメス

全ての条件を終えて確実に残るのはグラティアス、サヴァ、シュネルマイスター、ソウルラッシュの4頭となった。シュネルマイスターとソウルラッシュは58kgを背負うが、実績は群を抜いている。あくまで叩き台であっても馬券圏内に沈むことは考えづらい。

一方で、グラティアスとサヴァは伏兵と呼べる存在だ。前者は初の京都だが、半姉レシステンシアは2歳時に京都で2戦2勝の成績を残しており、平坦な直線を味方につけられるか。もともとダートで活躍していたサヴァは馬場が渋れば一気に浮上する。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。今年の回収率は32.9%(4月16日現在)。

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