【東京大賞典】ウシュバテソーロが重賞初挑戦でG1制覇 横山和生騎手「力を引き出してあげられた」
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
慌てることなく中団待機
12月29日大井競馬場で開催された東京大賞典(GⅠ・ダート2000m)は、横山和生騎手騎乗のウシュバテソーロが勝利。JRAと地方の実績馬が集結したダート界のグランプリレースであり、2022年を締めくくる一戦を制したのは重賞初挑戦の5歳馬だった。
レースはショウナンナデシコが逃げる展開。2番手以下はカジノフォンテン、アトミックフォースと続く。1000m通過が1:03.5とスローペースだったが、それを嫌ったサンライズホープとリンゾウチャネルが3角手前で捲っていき、一気にペースアップ。
しかし、横山和生騎手とウシュバテソーロは慌てることなく中団で構える。直線に向いても粘り続けたショウナンナデシコが残り250mあたりで苦しくなったところに大外から迫ると一気に交わし、そのまま後続を寄せ付けることなく3連勝でGⅠタイトル獲得。勝ちタイムは2:05.0(良)だった。
帝王賞の勝ち馬メイショウハリオは3着
1.3/4馬身差の2着に入ったのはノットゥルノ。馬場入場の前にはややイレ込んでいる素振りも見られたが、道中は好位のインでじっと脚を溜め4角で外に持ち出すという競馬。最後は勝ち馬と同じ脚色となったが、力は発揮できたと言っていいだろう。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
そこからさらに2馬身半離れた3着に入ったのはメイショウハリオ。中団追走から3角で早めに進出を開始する形となった分、最後は差されてしまい帝王賞に続いてのGⅠ勝利とはならなかった。
横山和生騎手コメント
(今のお気持ちは)
ウシュバテソーロがダートに転向してからすごく強い競馬を見せてくれているため、今日はなんとか結果を残したいと思っていたので本当に嬉しく思っています。
(メンバーについて)
メンバーも強かったですし、初めての大井競馬場というコース形態も踏まえてウシュバテソーロにとって本当に良いかたちで競馬ができることをずっと考えていたので今回はうまく力を引き出してあげられて良かったです。
(道中の手応えについて)
ある程度のポジションは欲しいと思っていたので普段とはちがったかたちの競馬にはなりましたが、ペースが少し遅くてそこだけうまくしのいでくれと思っていました。
(直線について)
直線を向く雰囲気がいつも勝っているときと同じだったのであとは後ろから来ないでくれと思っていました。
(今後について)
ダートに転向してからこの成績なのでこれからも順調にいってほしいと願うばかりです。
(今年一年を振り返って)
思うところはたくさんありますが、最後のGⅠを勝たせていただいてこのような大きい舞台に立てて嬉しく思いますし、また来年も気を引き締めて頑張りたいと思います。
(ファンへのメッセージを)
来年も競馬を盛り上げていけるように頑張っていきます。皆さん、応援よろしくお願いいたします。
高木登調教師コメント
(重賞初挑戦でした。今のお気持ちは)
ダートでは底をみせていなかったので、今の勢いなら挑戦する価値はあると思い、挑戦させていただきました。
(レースを振り返って)
スローペースで折り合いに苦労しているかなという場面が見られたので、流れてほしいと思って見ていました。
(騎手の手綱さばきはいかがでしたか)
何回も騎乗していて、ペースに関わらず脚を使うことは理解しているので、その辺はうまく乗ってくれるだろうと思っていました。
(今日の馬の様子は)
いつもどおり気が入っていて、テンションが上がりやすい馬ですが、我慢が利いていました。
(初コースでしたが)
深いダートでどうかなと考えていましたが、なんとかこなしてほしいと思っていました。
(次走の予定は)
連戦が続いているので、馬の状態をみて決めたいです。
(ファンへメッセージを)
応援していただいたファンの皆様ありがとうございました。東京大賞典を取りましたので、大きなタイトルの名に恥じないように今後も頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします。
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