「ハンデ重賞」を東大HCが徹底分析! 「.5kg」は激走のサイン

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屈指の難易度を誇る週末2重賞

今週は中京で2つのハンデ重賞が組まれる。土曜の愛知杯はローズS覇者で秋華賞3着のアンドヴァラナウト、ヴィクトリアマイル3着馬で府中牝馬S大敗からの巻き返しを期すマジックキャッスルを筆頭に、実績ある牝馬が集結。

日曜の日経新春杯には、昨年のクラシック三冠を皆勤し有馬記念でも4着に健闘したステラヴェローチェ、ダービー以来の実戦となる良血ヨーホーレイク、エリザベス女王杯3着など堅実な走りが光るクラヴェルらが挑む構図だ。

両重賞とも波乱傾向のレース。愛知杯は2013年に12番人気のフーラブライドが勝ち、2着キャトルフィーユ、3着コスモネモシンも14番人気、13番人気という大荒れ決着で470万馬券が飛び出した。日経新春杯もテイエムプリキュアの逃げ切りが印象的で、昨年は7番人気のショウリュウイクゾが勝利、2着ミスマンマミーアも単勝オッズ99倍の13番人気。こちらも3連単は96万馬券だった。

これら屈指の難易度を誇るレースを攻略し、少し遅めのお年玉を自らの手で勝ち取りたいところ。今週は「ハンデ重賞」をテーマに過去のデータを分析、高配当をもたらす激走馬を探ってみたい(データは2012年1月5日~2022年1月5日)。

「.5kg」は激走のサイン

過去10年のハンデ重賞・斤量別成績,ⒸSPAIA


<過去10年のハンデ重賞・斤量別成績>
~49kg【0-0-0-50】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%
49.5~51kg【8-12-7-206】勝率3.4%/連対率8.6%/複勝率11.6%
51.5kg~53kg【38-41-47-654】勝率4.9%/連対率10.1%/複勝率16.2%
53.5kg~55kg【104-101-108-1317】勝率6.4%/連対率12.6%/複勝率19.2%
55.5kg~57kg【95-86-81-1022】勝率7.4%/連対率14.1%/複勝率20.4%
57.5kg~59kg【28-35-28-228】勝率8.8%/連対率19.7%/複勝率28.5%

まずは斤量別成績をチェック。斤量が重ければ重いほど成績が良く、実績を評価された馬が順当に結果を出す例が多い。反面、長距離重賞に格上挑戦する牝馬などで見られる49kg以下の超軽ハンデ馬は馬券圏内が皆無で、くしくもテイエムプリキュアの09年日経新春杯1着以来好走がない。

特徴的なのは「.5kg」がついた馬の好走率の高さ。55.5kgの馬は【3-1-4-12】で複勝率4割、56.5kgの馬は【7-6-11-40】でこちらも4割近い複勝率をマークしている。同斤量帯の成績と比べると倍近い好走率で、ハンデキャッパーの微妙な心理をくみ取りたいところ。

妙味の観点では53.5~55kgの単勝回収率が107%でトップ。さらに牡馬に限ると同126%まで上昇する。日経新春杯には複数の該当馬がいるが、推奨したいのはフライライクバード。中京芝2200mでは長良川特別、ムーンライトHと圧勝した経験があり、武豊騎手×友道康夫調教師のタッグはドウデュースでの朝日杯FS制覇が記憶に新しい。

牝馬限定重賞では55.5kg以上を背負った馬が【7-5-5-35】複勝率32.7%、単勝回収率170%と圧倒的。愛知杯では8番人気で勝ったバウンスシャッセを筆頭に【3-1-2-5】と半数が馬券圏内に入っている。今年は社台レースホースの2頭、マジックキャッスルとデゼルが該当。前述した「.5kg」の好データにも該当する55.5kgのデゼルに期待したい。

ハンデ重賞の申し子、団野大成

過去10年のハンデ重賞・騎手別成績,ⒸSPAIA


<過去10年のハンデ重賞・騎手別成績>
川田将雅【15-12-11-65】勝率14.6%/連対率26.2%/複勝率36.9%
M.デムーロ【11-9-8-39】勝率16.4%/連対率29.9%/複勝率41.8%
団野大成【1-1-2-9】勝率7.7%/連対率15.4%/複勝率30.8%
ルメール【12-5-5-38】勝率20.0%/連対率28.3%/複勝率36.7%

次に騎手別成績を確認する。

最多の15勝を挙げているのは川田将雅騎手。関西馬×乗り替わりでは【9-6-4-28】複勝率4割超え、単勝回収率122%・複勝回収率118%と文句なしの好成績。馬主別では社台レースホース所有馬がイチオシで、アンドラステの中京記念制覇など3勝。両データに該当するデゼルはやはり買っておきたい。

日経新春杯でステラヴェローチェに騎乗するM.デムーロ騎手は複勝率が優秀。牡馬ではマイネルファンロンで大穴をあけた新潟記念など人気薄でもアタマで持ってきており、単勝回収率172%とすこぶる頼りになる。さらにノーザンファーム生産馬では【4-4-3-8】複勝率57.9%、うち単勝オッズ5倍未満では【3-2-3-1】とほぼ崩れていない。ステラヴェローチェは抜けた1番人気が想定され、軸に最適だろう。

若手からは団野大成騎手をピックアップ。昨年の日経新春杯でショウリュウイクゾを勝利に導き、自らの重賞初制覇を飾ったのもさることながら、20年の中山牝馬Sで14番人気のリュヌルージュを2着に激走させ、昨年の小倉大賞典でもディアンドルで12番人気3着と波乱の立役者になっている。愛知杯ではクールキャットに騎乗予定、近走は不振が続く同馬だがフローラSを勝った実績馬で、復活の後押しをするシーンがあるかもしれない。

ルメール騎手は12勝を挙げているものの、近2年では【3-0-1-16】といまひとつ。平均騎乗馬人気2.4を考えると消して馬券を組み立てた方が期待値が高そうだ。

安田翔師は7割超えの複勝率

過去10年のハンデ重賞・調教師別成績,ⒸSPAIA


<過去10年のハンデ重賞・調教師別成績>
友道康夫【12-9-5-55】勝率14.8%/連対率25.9%/複勝率32.1%
須貝尚介【8-2-6-40】勝率14.3%/連対率17.9%/複勝率28.6%
安田翔伍【2-1-2-2】勝率28.6%/連対率42.9%/複勝率71.4%
国枝栄【6-3-3-59】勝率8.5%/連対率12.7%/複勝率16.9%

最後に調教師別成績を確認する。

12勝でトップに君臨するのは友道康夫調教師。昨年の中山牝馬Sを7番人気で制したランブリングアレーなど穴馬の台頭も多いため、単勝回収率は167%と高水準。今週の2重賞にも複数の有力馬を出走させるため、それぞれマークが必要だ。

好走率は友道師に譲るものの、爆発力では須貝尚介調教師が秀でている。12年七夕賞のアスカクリチャン14番人気1着、20年函館記念のアドマイヤジャスタ15番人気1着で超高配当を演出し、単勝回収率は驚異の290%。日経新春杯のステラヴェローチェはもちろん、愛知杯のルビーカサブランカにも注目だ。

サンプルは少ないものの7割超えの複勝率を記録している安田翔伍調教師は日経新春杯にクラヴェルを送り込む。一方、マジックキャッスルを管理する国枝栄調教師は微妙な数字となっており、軽視が妥当か。

《ライタープロフィール》
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約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開。

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