【関東オークス】「2番手を取れたのが一番の勝因」 福永祐一騎手騎乗のグランブリッジが重賞初制覇
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
スピーディキックは南関東牝馬三冠ならず
6月15日(水)、時折降っていた小雨が上がった川崎競馬場の馬場状態は稍重。3歳牝馬たちによる関東オークス(JpnⅢ・ダート2100m)が行われ、福永祐一騎手騎乗の4番人気グランブリッジが勝利した。
レースは気合をつけてラブパイローがハナを奪う。前走、阪神で1勝クラスを勝ち上がっての参戦となったグランブリッジは2番手、3番手にドライゼとスピーディキックが続いていった。
序盤こそ6.8-11.3-12.1と速いラップとなったが、その後は13.6-13.7-14.2-14.2と落ち着きスローペースとなる。しかし2周目の向正面に入ると12.1と一気にペースアップし、ドライゼが苦しくなると、2周目3角で勝負は前の3頭に絞られる格好となった。勝ったグランブリッジは直線半ばで粘るラブパイローを捉えると、最後は3馬身差をつける完勝で重賞初制覇を飾った。
2着ラブパイローも5戦ぶりのダート戦だったが、今回は地元川崎の山崎誠士騎手の絶妙な騎乗が光った。
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3着スピーディキックは16年ぶりの南関東牝馬三冠こそならなかったが、初の2100m戦でJRA勢相手でもよく食らいつき、自身の能力は発揮した一戦だったと言えるだろう。
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同級生トリオによる勝利
ペースはあまり速くならないだろうと思っていたという福永騎手。レース後のインタビューでは「ラブパイローが途中から来ましたし、1番の馬(スピーディキック)も良いスタートを切っていたので、2番手を取られないような形で自分が2番手を取れたのが一番の勝因だと思う」と振り返った。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
新谷功一調教師、担当厩務員、そして福永騎手は同級生で一緒に食事会などを開くほどの仲で、3人にとっても特別な勝利となったに違いない。
新谷厩舎にはUAEダービーを制したクラウンプライドも所属しており、牡馬、牝馬ともに3歳ダート界を席巻している。厩舎力も含め、まだまだ成長が見込めそうなグランブリッジの更なる活躍を期待したい。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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