【マーメイドS】ソフトフルートは真っ先に消し! 前走1番人気9着アイコンテーラーを狙い撃ち

八木遊

過去10年のマーメイドS『5歳馬』かつ 『前走時馬体重480kg以上』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『エプソムC』は、ノースブリッジとコルテジアの2頭から勝負。本命ノースブリッジの単複とダーリントンホールへのワイドが的中した。ただし直前の函館SSは派手な空振り三振に打ち取られ、今年の回収率は微増にとどまった。

今週は19日に阪神競馬場で行われる『マーメイドS』の予想を担当。いつも通り過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消していく。14日時点で除外対象(*)の5頭も含めて進めていきたい。

『5歳馬』×『前走時馬体重480kg以上』★0.0%★

まず年齢別データから5歳馬をピックアップ。過去10年の成績は【4-6-6-57】(複勝率21.9%)で、複勝率は4歳馬の24.4%と拮抗している。ただし、このレースは馬格がある5歳牝馬は大苦戦。前走時の馬体重が480kg以上だと、【0-0-0-21】(同0.0%)と、1頭も馬券に絡んでいない。1つ目の消去データはこの組み合わせを採用する。

今年この条件に当てはまったのは、GⅠでも好走実績がある以下の3頭。特にソフトフルートは上位人気が予想されるが、今回に限っては軽視したい。

【今年の該当馬】
・ウインマイティー
・ソフトフルート
・リアアメリア

『前走から斤量3kg以上減』×『父ミスタープロスペクター系 or ノーザンダンサー系』★0.0%★

2つ目はハンデ戦では恒例の斤量に関するデータを取り上げたい。注目したのは前走から斤量が3kg以上減っている馬だ。過去10年の成績は【2-5-1-50】(複勝率13.8%)とまずまず。ただし、父系をミスタープロスペクター系もしくはノーザンダンサー系に絞ると、【0-0-0-21】(同0.0%)と好走馬が1頭もいなかった。

今年この条件に当てはまったのは以下の3頭。いずれも軽ハンデは魅力だが、迷わず消去する。

【今年の該当馬】
・トウシンモンブラン
・ヴァンルーラー*
・ヴェルトハイム

『前走10番人気以下』×『前走上がり2位以下』★3.6%★

続いては前走人気順に関わるデータを取り上げたい。ここでは前走を10番人気以下で走っていた馬を対象とする。組み合わせるのは、前走時の上がり3ハロン時計がメンバー2位以下だった馬。過去10年でのべ28頭いて、【0-0-1-27】(複勝率3.6%)という成績だった。唯一の馬券圏内は、14年に2番人気で3着したフーラブライドだった。昨年の該当馬では、4番人気で臨んだサンクテュエールが11着に敗れている。

今年この条件に当てはまったのは5頭。消去済みのリアアメリアなどに加えて、新たにキムケンドリーム、ハギノリュクス、そしてラヴユーライヴの3頭を消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・キムケンドリーム
・ハギノリュクス
・ラヴユーライヴ
・(リアアメリア)
・(ヴァンルーラー*)

『前走距離2000m以上』×『前走4角6番手以下』★4.8%★

4つ目のデータは前走時に2000m以上を走っていた馬を取り上げる。過去10年の成績は【3-4-0-36】(複勝率16.3%)で、距離延長組の【7-6-10-81】(同22.1%)にはやや見劣りする。特に苦戦を強いられていたのが前走時に4角を6番手以下で通過していた馬。その成績は【0-1-0-20】(同4.8%)だった。狙うとすれば、【3-3-0-16】(同27.3%)の前走4角5番手以内だった馬だろう。

今年この条件に当てはまったのは以下の6頭。すでに3頭は消去済みのため、昨秋のエリザベス女王杯で3着の実績があるクラヴェルとステイブルアスク、除外対象のスルーセブンシーズを新たに消去する。

【今年の該当馬】
・クラヴェル
・ステイブルアスク
・スルーセブンシーズ*
・(ラヴユーライヴ)
・(ヴァンルーラー*)
・(ヴェルトハイム)

『母父サンデーサイレンス系』×『今回1~6枠』★4.8%★

最後は、血統は血統でも母父に注目した。取り上げたいのは過去10年で【3-0-1-29】(複勝率12.1%)の母父サンデーサイレンス(SS)系の馬。マーメイドSで外目7~8枠に収まった馬は【3-0-0-9】(同25.0%)の好成績だったが、1~6枠は【0-0-1-20】(同4.8%)と10%を割り込んだ。最後の取捨は金曜日に発表される枠順次第となった。

残っている9頭のうち、母父がSS系の馬は以下の5頭。人気しそうなマリアエレーナとルビーカサブランカも1~6枠に入った場合は消去する。

【今年の該当候補】
・ゴルトベルク
・ホウオウエミーズ
・マリアエレーナ
・ムジカ*
・ルビーカサブランカ

5つの条件を終えて、確実に残るのはアイコンテーラーとエイシンチラー、そして除外対象のイズジョーノキセキ、リノキアナの計4頭。現時点で最も魅力を感じるのはアイコンテーラーだ。全4勝を新潟で挙げているが、2走前は阪神(外回り1800m)で3着、3走前には小回り小倉のオープンクラスでも3着に入っている。鞍上の亀田温心騎手には、1番人気で9着に敗れた前走・新潟大賞典の悔しさを晴らしてもらいたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は63.6%(6月12日現在)。

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