【東京スプリント】「まだまだ強くなる」 川須栄彦騎手騎乗のシャマルが重賞初制覇
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
3頭による追い比べ
地方、JRAの快速馬たちが大井競馬場に集結し、行われた東京スプリント(JpnⅢ・ダート1200m)。単勝6.0倍で4番人気だったシャマルが重賞初制覇を挙げた。
前走、3勝クラスのなにわSで後続に0.9秒差をつけて勝利、オープン入りを果たしたばかり。馬場入場の際は他のJRA勢がすぐに1角方向へと走って行ったが、初の大井競馬場、初のナイターということもあり、鞍上の川須栄彦騎手はしっかりとゴール板まで歩かせた後で返し馬を行っていった。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
馬場状態は不良。レースはカプリフレイバーが12.1-11.0-11.7(34.8)で逃げ、2番手にギシギシと地方所属の2頭が先行。シャマルはこれらを見る形で3番手の外目を追走する。
そのままの隊列で直線に向き、ギシギシと馬体を併せて伸びてくるかと思ったところに、内を突いて接近してきたのは道中4番手追走の1番人気リュウノユキナ。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
残り200mからはこの3頭による追い比べとなったが、残り50mでギシギシがやや後退。内外離れてリュウノユキナとの一騎討ちとなったがわずかにハナ差先着し、勝ちタイム1:10.5で接戦を制した。
大幅にタイムを短縮
惜しくも2着となったリュウノユキナは連覇こそならなかったが、ダート1200mに限ると2020年の9月から11戦連続での連対とここでも抜群の安定感は見せつけた。しかし3戦連続での2着、陣営にとっては悔しい結果となってしまった。
大井デビューの4歳馬で3着となったギシギシ。3連勝で挑んだ一戦は決して楽なものではなかったが、大幅にタイムを短縮してリュウノユキナからわずかクビ差は大きな収穫。驚くべき成長曲線を描いており、JRA勢と互角以上に戦える能力があることを証明してみせた。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
今回がキャリア8戦目
レース後のインタビューで接戦を制した気持ちについて問われ「ゴールでは分からなかったが、先に出ていてくれと祈っていました」と語った川須騎手。引き上げてきた際には雄叫びをあげ、手応えがあった様子も垣間見ることができた。
そして「まだまだシャマルは強くなると思いますし、また良い競馬をお見せできるように頑張りますので、応援よろしくお願いいたします」との言葉で締めくくった。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
今回が8戦目とまだキャリアの浅い4歳馬、このコンビで勢いそのままに今後のダート短距離路線を席巻しそうだ。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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