【東京スプリント回顧】ドラゴンウェルズが重賞初制覇 戸崎圭太騎手「行くことだけを考えていました」

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
3連勝で本格化
大井競馬場のダート1200mで行われた東京スプリントは、戸崎圭太騎手が騎乗した2番人気のドラゴンウェルズが勝利。激しく降る雨を切り裂いて重賞初制覇を飾った。
中央と地方のスピード自慢が集う一戦。ダート短距離重賞で3勝という実績のあるヤマニンチェルキ、2023年のスプリンターズSを制するなど実績最上位のママコチャ、そのママコチャを昨年のJBCスプリントで破っている大井所属のファーンヒルなど、今年も好メンバーがそろった。
4歳のドラゴンウェルズは昨年夏の新潟ダート1200mで2勝クラスを勝利した際に、1:10.4とオープンクラスに匹敵する好タイムを記録。後続に4馬身差をつける強い内容を見せていた。その後は3勝クラスで3戦して4着、2着、8着という成績だったが、年明けに中山に遠征して初春Sを快勝。前走の千葉Sもあっさりと勝利し、本格化を感じさせたなかでの重賞参戦だった。
今回は最内枠からのスタート。これまでドラゴンウェルズとのコンビで【3-1-0-0】と結果を残してきた戸崎騎手は「過去に砂を被ったり揉まれたりして脆さが出てしまったことがあったので、今日は1枠ということもあり行くことだけを考えていました」と過去のレースで感じたことを踏まえ、強い意思を持ってレースに挑んだ。
スタート自体は速くなく、エンテレケイアやファーンヒルには遅れをとった。それでも12.0-10.5というラップが計測されるなかで、200mから400m地点のこのレースで最も速いラップが記録された区間でプランどおりにハナを奪い切れたことが大きかったと言える。
その後はマイペースで11.7-12.3と楽に運び、直線に向いても手応えは良好。ラストは11.5-12.7と減速はしたものの、後続もなかなか差を詰めることはできず、終わってみれば1馬身1/4差。勝ちタイム1:10.7での逃げ切りだった。
Frosted産駒はこれまでジャスパークローネが芝で重賞を2勝しているが、日本でのダート重賞制覇は初めて。奇しくもこのレースから数時間後にアメリカで繋養されていた父の訃報が届くこととなってしまったが、ドラゴンウェルズにはダート短距離路線で更なる活躍を期待したい。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
1番人気ヤマニンチェルキは4着
2着は8番人気だったティントレット。道中はドラゴンウェルズの直後となる3番手から運んだ。ゴール前は伸びきれない馬が多かったなかで、ただ一頭最後までジリジリと前に迫った内容は良かった。
3着は6番人気のヤマニンアルリフラ。中団インの追走から直線は外へと持ち出され、3着争いを制した。ダートは昨年3月に2勝クラスを勝利して以来の挑戦だった。北九州記念勝ち、2走前のシルクロードS3着など芝でも実績はあるが、高速決着に限界があるタイプでもあり、芝だけでなくダート路線でも活躍の場は広がっていきそうだ。
1番人気のヤマニンチェルキは4番手からレースを進めるも、残り200mを切ったところから失速気味で、ゴール前はヤマニンアルリフラにクビ差交わされて4着。海外遠征帰りの影響もあったのかもしれない。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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