【京浜盃回顧】ロックターミガンが3馬身差完勝 西村淳也騎手「JpnⅠに向けて非常に楽しみな内容」

2026-03-26 12:00:57三木俊幸
2026年京浜盃勝ち馬ロックターミガン,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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UAEダービーを辞退しての参戦

雨が降る大井競馬場を舞台に争われたのは、3歳のダート三冠初戦となる羽田盃に向けた前哨戦、京浜盃(JpnⅡ・ダート1700m)。西村淳也騎手が騎乗したロックターミガンが勝利し、重賞初制覇を飾った。

昨年の優勝馬ナチュラルライズはこのレースをステップに羽田盃、東京ダービーの二冠を達成。今年は7頭立てとなったが、JRA勢はブルーバードカップの優勝馬フィンガー、2着のカタリテ、さらに昨年末の全日本2歳優駿2着馬タマモフリージアと好メンバーが揃っていたなかで、ロックターミガンは2番人気という支持を集めた。

初ダートとなった前走のポインセチアSは1000m通過1:03.7というペースで逃げ、上がり36.2でまとめて逃げ切り勝ち。勝ちタイム1:52.6は阪神ダート1800mで行われた2歳戦(良馬場)としては最速タイとなる優秀なものだった。

さらに2着に敗れたワンダーディーンがその後のサウジダービーで4着に入るなどレースレベルも高く、招待を受諾していたUAEダービーでも好走が期待できるレベルにあっただろう。しかし、輸出検疫に入った後に中東情勢を考慮して辞退を決断した。

今週末の伏竜Sにも登録があったが、すでに選出されていた馬の回避があったため繰り上がりで京浜盃への出走が叶い、管理する石坂公一調教師は「UAEダービーを辞退したので、ここは人気関係なく負けられない競馬だと思っていました」と覚悟を持っての参戦だった。

初コンビの西村騎手は「パドックが初コンタクトでしたが、返し馬も良いフットワークで普通に行けば勝ち負けかなと思っていました」と自信を深めてレースに挑んだ。スタートはやや出負け気味だったものの、逃げたアイリーズを見ながら2番手に取り付く。

その直後にJRA勢3頭がつけてマークされる展開となったが、残り600mを切ったあたりから手応え抜群で先頭に並びかけていく。直線では追い込むフィンガーを寄せ付けることなく突き放し、残り100mでは騎手が後ろを振り返る余裕もありながら、勝ちタイム1:46.2(稍重)で3馬身差の完勝だった。

フィンガーも決して弱い馬ではなく、鞍上が「次のJpnⅠに向けて非常に楽しみな内容だったと思います」と振り返ったように、ここでは能力が違ったと言っていい。もう一つの前哨戦である雲取賞組と比較しても、現時点ではロックターミガンが今年のダート三冠路線の中心的存在になっていきそうだ。


1番人気フィンガーは2着

前走のブルーバードCを快勝し、1番人気の支持を集めての出走となったフィンガーは道中3番手のインを追走した。ロックターミガンを見ながら勝負所で外に持ち出して前を追ったが、直線では突き放されてしまい2着。レース内容としては特に悪い点もなかっただけに完敗と言わざるを得ない。

ただ、前走から馬体重を10kg増やしての出走で、少し腹回りに余裕があったようにも感じた。羽田盃への出走権は確保できており、次走で馬体を絞ってくることができればパフォーマンスは上がりそうだ。


2026年京浜盃2着フィンガー,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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3着カタリテも前走ブルーバードCからの参戦。道中はフィンガーと並んで3番手の外を追走するも、残り600mを切ったところから鞍上の手が動き始め、直線では差が開いていきフィンガーから4馬身差という結果に終わった。

前走から100mの距離短縮は悪くなかったが、地力が問われる大井コースでは前走よりも着差が開いてしまった。完全に失速しているというわけではないが、強い相手と戦ううえではよりスピードが活きる距離が良さそうだ。


2026年京浜盃3着カタリテ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。

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