【エリザベス女王杯】ダービー5着は地力上位の証 東大HCの本命はGⅠ馬のレガレイラ
東大ホースメンクラブ
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例年以上に大混戦
今週日曜日、京都競馬場でGⅠ・エリザベス女王杯が行われる。ホープフルSを勝ちダービーにも挑戦した3歳馬レガレイラが出走。秋華賞馬スタニングローズや一昨年の当レース2着ライラックら古馬と激突する。3勝クラスやOP特別を勝ったばかりのメンバーも参戦し、17頭立てとなる。
果たして今年はどの馬が勝利するのか。過去10年のうち、京都開催の7回(14~19、23年)のデータから考える。
3、4歳馬が中心
<エリザベス女王杯 年齢別成績>
3歳【2-1-3-16】勝率9.1%/連対率13.6%/複勝率27.3%
→1番人気【1-1-1-0】勝率33.3%/連対率66.7%/複勝率100.0%
4歳【5-4-3-30】勝率11.9%/連対率21.4%/複勝率28.6%
→前走重賞勝利【1-1-1-1】勝率25.0%/連対率50.0%/複勝率75.0%
5歳以上【0-2-1-52】勝率0.0%/連対率3.6%/複勝率5.5%
※京都開催の14~19、23年
昨年初めて複数頭が好走した3歳馬は【2-1-3-16】。人気に忠実で、好走馬は全て5番人気以内、1番人気は【1-1-1-0】だった。今年唯一の3歳馬レガレイラは断然の1番人気想定。軸として信頼できそうだ。
4歳は好走率トップで最多の5勝を挙げている。ここからは穴馬の激走もあり、6番人気以下から馬券圏内に入った例が4度ある。この世代で最も多いローテーションが前走府中牝馬Sで【3-3-1-10】。そこで逃げ先行の競馬をしていると【2-2-0-1】連対率80.0%となる。
16年には府中牝馬Sを先行して7着に敗れたのち、本番で2着に入ったシングウィズジョイの例がある。今年も府中牝馬Sは差し競馬であり、逃げて9着のコンクシェルは見直し可能だ。
府中牝馬S組に限らず、4歳馬全体で見ると前走重賞3着以内が【4-3-3-5】と好成績。また、前走重賞勝ち馬【1-1-1-1】、対牡馬の重賞3着以内【1-1-1-1】。GⅢとはいえ牡馬混合の重賞を勝ったシンリョクカにとって大きな加点材料だ。
5歳以上は【0-2-1-52】と一転して厳しくなる。好走馬は17年のミッキークイーンと18、19年のクロコスミア。どちらも4歳時のエリザベス女王杯で3着以内に入っていた。元々牝馬の一線級で戦ってきた馬でないと厳しいといえる。
また、これは必要条件に過ぎず、過去好走しても5歳以降に凡走という例も多い(メイショウマンボ、ラキシス、マリアライト、クイーンズリングなど)。
古馬GⅠ初参戦のエリカヴィータ、コスタボニータ、シンティレーション、昨年結果が出なかったゴールドエクリプスは評価を下げる。22年2着(阪神開催)、23年4着のライラックと、昨年上がり3F最速で勝ち馬から0秒3差の6着のサリエラは判断が分かれるラインだ。
最後に年齢とは関係なくデータをいくつか紹介する。まず前走3勝クラス【0-0-0-17】で最高着順は5着。前走OP・Lが【0-0-0-11】で最高着順6着とかなり厳しい。今年は該当馬が多く、エリカヴィータ、キミノナハマリア、ピースオブライフ、ホールネス、ラヴェルが脱落する。
府中牝馬S組は8着以下が【0-0-0-11】。モリアーナ、コンクシェル、コスタボニータ、ライラック、ハーパーが該当。ただ、着差で言えば前述のシングウィズジョイが0秒9差の負けから巻き返した。0秒8差のコスタボニータまではギリギリOKと考える。
ホープフルS以来のGⅠ勝利へ
◎レガレイラ
2歳時にホープフルSで牡馬に勝利。その後は勝利から遠ざかっているが、上がり最速はキープし続け、ダービー5着の実績も今回のメンバーでは十分といえる。
ただ京都開催の過去7回で追込は【0-0-0-33】のデータだけが不安材料。ただ鞍上のC.ルメール騎手は昨年もブレイディヴェーグで先行策を取って勝利に導いた。
ホープフルSのように徐々に位置取りを上げていけば、最後は差し切れるだけの力を持っている。
◯シンリョクカ
2歳時には阪神JFで12番人気ながらリバティアイランドの2着と激走。その後は大敗が続いたが、今年に入って先行策を取るようになり、中山牝馬Sは0秒1差の3着。新潟記念は2番手追走から、逃げ馬をかわして長い直線を粘り切った。
今回の4歳馬の中で近走の充実度はトップクラス。GⅠではあるが牝馬限定戦に戻り、今回のメンバーなら連勝でのGⅠ制覇の可能性はある。
▲コンクシェル
53kgを生かして逃げ切った中山牝馬S以降、一貫して逃げ続けている馬で、今回もハナを取れる可能性は高い。
直近3走は馬券圏外に敗れているが、ヴィクトリアマイルはハイレベルなメンバーだった上、上位は外を走った馬が独占。内を走る本馬には厳しかった。クイーンSは勝ち馬と0秒1差の5着、府中牝馬Sは上位3頭が4角9番手以降という差し競馬に泣いた。
エリザベス女王杯は追込馬不振、逃げ馬が2連対している舞台で条件は好転する。2200mは初挑戦も粘りこむ可能性はある。
以下サリエラ、スタニングローズまで印を回す。馬券は◎軸の馬連で勝負する。
▽エリザベス女王杯予想▽
◎レガレイラ
◯シンリョクカ
▲コンクシェル
△サリエラ
×スタニングローズ
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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