【七夕賞】ボーンディスウェイやアラタなどは消し ハイブリッド式消去法

八木遊

過去10年の七夕賞『前走ハンデ戦』×『前走9番人気以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週のラジオNIKKEI賞は、12頭中7頭を消去。残った5頭のうちショーマンフリートに本命印を打った。ところが同馬は最後の直線であえなく失速。5着がやっとだった。他の4頭も6着以下に完敗。宝塚記念に続く連勝とはならなかった。

夏の福島開催2週目となる今週末は、日曜メインの七夕賞を取り上げる。いつも通り過去10年のデータを用いて、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を順番に消していく。

『7歳以上』×『関東馬』★0.0%★

まずは年齢別データから見ていく。基本的には若ければ若いほど好走する傾向にあるレースで、7歳以上は【1-1-0-38】(複勝率5.0%)と苦戦している。このデータだけでも消去条件の複勝率10%未満となるが、ハイブリッド式ではもう一つのデータを掛け合わせる。今回は関東馬が対象。これで【0-0-0-22】(同0.0%)の“パーフェクト消去条件”が完成した。

今年の登録馬は16頭。このうち4頭が7歳以上だが、関東馬はアラタとグレンガリーだけだった。まずはこの2頭を消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・アラタ
・グレンガリー

『前走ハンデ戦』×『前走9番人気以下』★3.3%★

夏競馬のGⅢはハンデ戦が多く、七夕賞も例に漏れず。2つ目のデータは前走ハンデ戦だった馬を取り上げる。過去10年の成績は【2-6-5-54】(複勝率19.4%)とまずまず。ただし、その前走で9番人気以下だった馬は【0-0-1-29】(同3.3%)と苦戦していた。唯一馬券に絡んだのが、昨年13番人気で3着に入ったホウオウエミーズだ。

今年この条件に当てはまったのは4頭。ほぼ毎回スタートで出遅れるダンディズムは堅実な末脚を持つが、多頭数では馬群をさばくか大外をブン回すかの2択となってしまう。鞍上もテン乗りの三浦皇成騎手を予定しており、良くて掲示板までとみる。

【今年の該当馬】
・アサマノイタズラ
・ダンテスヴュー
・ダンディズム
・フェーングロッテン

『前走4角8番手以下』×『今回が斤量減』★4.3%★

続いては前走時の4角通過順が8番手以下だった馬。過去10年の成績は【3-2-3-46】(複勝率14.8%)で、差し追い込みタイプにはやや不利なレースといえるだろう。特に前走から斤量減の馬は【0-0-1-22】(同4.3%)。唯一馬券に絡んだのは、15年に16番人気3着のマデイラのみ。ちなみにその年の同馬は先行策を取って粘り込む競馬で、三連単100万馬券を演出した。

今年この条件に当てはまったのは4頭。うち2頭は消去済みで、新たにノースザワールドとレッドランメルトの2頭を消去する。

【今年の該当馬】
・ノースザワールド
・レッドランメルト
・(アサマノイタズラ)
・(グレンガリー)

『前走で人気以上の着順』×『父SS系』★6.1%★

4つ目の消去データは前走時に人気を上回る着順に好走していた馬。過去10年で【2-4-7-58】(複勝率18.3%)と、2~3着が多い。ただし、父サンデーサイレンス系の馬に限ると【0-2-0-31】(同6.1%)で、複勝率は3分の1に低下する。

今年は4頭がこの消去条件に当てはまった。新たに対象となったのは前走で3勝クラスを勝ち上がったセイウンプラチナと前走が福島民報杯2着のボーンディスウェイ。どちらも不気味な存在だがバッサリ消去する。

【今年の該当馬】
・セイウンプラチナ
・ボーンディスウェイ
・(ダンディズム)
・(フェーングロッテン)

『前走上がり3F4位以下』×『今回馬番13~16番』★0.0%★

4つの条件を終えて、16頭中10頭が消えた。残った6頭は、前走の上がり3F順位と馬番の組み合わせでふるいにかけたい。その条件は『前走上がり3F4位以下』×『今回馬番13~16番』。過去10年でこの条件に当てはまった馬は23頭いたが、全て4着以下に沈んでいた。

6頭のうち、前走上がり3F4位以下だったのはノッキングポイントやリフレーミングなど4頭。もし13~16番枠に入った時は迷わず消去する。

【今年の該当候補】
・カレンルシェルブル
・ノッキングポイント
・バビット
・リフレーミング

5つの条件を終えて、確実に残るのはキングズパレスとレッドラディエンスの2頭。どちらも2走前に3勝クラスを突破。昇級初戦の前走で2着に好走している。近走の充実ぶりだけでなく、デビューからの安定感も共通している点だ。

ただし、この2頭は上位人気が予想されており、ワイド勝負ではトリガミが濃厚。ここは思い切って三連複で勝負したい。2頭をダブル本命の1列目に据えて、2列目と3列目にダブル本命2頭と5つ目の消去条件を免れた馬を置いたフォーメーションとする。最大でも16点と点数もさほど多くない。ただ、念には念を入れてキングズパレスとレッドラディエンスのワイド1点も保険として追加しておこう。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

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