【宝塚記念】狙いは「天皇賞(秋)凡走組」 カラテとジオグリフで高配当狙いだ!
佐藤永記
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1番人気が強くても相手で穴が狙える
今年は昨年以上にメンバーの多彩さが増した、春のGⅠ総決算・宝塚記念。その理由はドバイや香港からの転戦組が例年以上に多いこともあるだろう。中でも、ドバイシーマクラシックで初めての逃げにも関わらず、衝撃の圧勝劇を演じたイクイノックスが、宝塚の舞台で主役となるのは間違いない。正直、多少のデータで問題点を出そうにも強さが常識の範疇を超えているので、筆者もここは素直に従おうと思っている。
しかし、レースが順当で終わるわけでもない。1番人気が勝った年でも、2021年2着は7番人気のユニコーンライオン、2014年2着は9番人気のカレンミロティックだった。相手で穴狙いは可能なGⅠだ。
そこで、昨年の記事で5番人気2着を拾い上げた条件を、もう一度見てみよう。
天皇賞(秋)凡走組がむしろ強い!
昨年の記事では「宝塚記念のコースは特殊であるがゆえに、近走のGⅠで凡走しても条件の違いからむしろ狙うべきパターンがある」ことを紹介した。その中で一番強力だったのが「昨年の天皇賞(秋)で凡走した馬は買い」の条件である。昨年5番人気で2着と好走したヒシイグアスは、その前年の天皇賞(秋)で5着だった。
前年に行われた天皇賞(秋)出走馬の、宝塚記念での成績(過去10年)だが、天皇賞(秋)で連対した馬の宝塚記念の成績はなんと【0-0-0-7】。距離が200mしか違わないGⅠで、1年以内に行われるレースであるにも関わらずだ。東京2000mと阪神内回り2200mがあまりにも違うコースであることを証明しているといえる。
昨年でいえば、2021年の天皇賞(秋)で勝利したエフフォーリアが、宝塚記念で1番人気6着に敗れたことが記憶に新しい。
ちなみに前年天皇賞(秋)で3着以下だった馬の宝塚記念成績は【3-3-1-20】。天皇賞(秋)連対馬は宝塚記念で複勝率0%であることを考えれば、むしろ凡走している方が好走率が上がるのだ。
そう考えるとイクイノックスは大丈夫なのか、という話になるが冒頭で述べたとおり、その後有馬記念、ドバイシーマクラシックとどんな舞台でも勝ってしまうこの馬は、もう過去傾向や常識の外だと思っているので除外させてほしい。話を戻して、昨年の天皇賞(秋)で敗れ、宝塚記念に出走する馬を見てみよう。
まずは天皇賞(秋)で6着だったカラテから。前走の鳴尾記念9着は菅原明良騎手も「前が壁になってしまった」と述べており、ひとまず参考外にしてよさそうだ。新潟大賞典では59kgというトップハンデで不良馬場を勝ち切っており、梅雨の影響が出るかもしれない宝塚記念では気にかけておきたい一頭である。
もう一頭は天皇賞(秋)9着のジオグリフだ。皐月賞馬であり距離は問題なさそう。その後は馬券絡みがない状態だが、パンサラッサが勝ったサウジカップで0.2秒差の4着に入るなど、海外遠征続きで帰国初戦。良く言えば「未知数」の馬であり、中距離には実績があることを考えると、人気が低いならば買っておきたい。中山GⅠやダート実績など幅広いコースで奮戦していることから、阪神内回り2200mにも意外に対応しそうな魅力がある。
イクイノックスからカラテ、ジオグリフをヒモにした馬券で好配当を狙ってみたい。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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