【注目2歳馬】サリオス産駒タクティシアン ピッチ走法からラスト10.9-10.8の瞬発力で勝利

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
600m通過39.2の超スローペース
週末に撮影したレースから、最も印象に残った馬を取り上げる「注目2歳馬」。6月3週目にデビューした馬から、21日の東京4Rに組まれた芝1400m戦を勝利したタクティシアンを紹介する。
父は新種牡馬で2019年の朝日杯FSを制しているサリオス、母はダート1200mで4勝をあげたモルジアナ。おじには重賞3勝をあげたシャケトラがいる血統だ。
タクティシアンと同様に父、母ともに現役時代にシルクレーシングの勝負服で活躍し、管理する森一誠調教師も助手時代にサリオスを担当していたという縁もある。
デビュー戦の馬体重は478kg。筋肉質でありながら脚が短く体高が低い体型で、アンバランスな印象も受けたが、両親の遺伝子をそのまま引き継いでいることが伝わる馬体の持ち主だった。
前日に降った雨の影響が残り稍重で行われたレースは、関西から遠征してきた2番人気のミエルモーサが逃げる展開。13.3-12.9-13.0で600m通過が39.2という超スローペースとなったなか、タクティシアンは好スタートから3番手のインコースを追走した。
直線にさしかかり、ミエルモーサは内を開けた進路をとったが、タクティシアンの鞍上C.ルメール騎手はその内を選択。馬なりのままミエルモーサに残り400mで並びかけ、残り250mで追い出されると突き放し、ノーステッキのまま1馬身差をつけるという内容だった。
勝ちタイムは1:25.4と遅い決着だったものの、レース上がりを0.3秒上回る上がり3F33.3を記録。ラスト400mの上がり勝負ながらレースラップは10.9-10.8だったことを踏まえると、10秒台が連続する加速ラップで勝ち切った瞬発力は評価できる。
超スローペースでも折り合いに問題がなかったことから、距離に融通が利く可能性はありそう。しかし、ピッチ走法からの瞬発力を武器に将来的には短距離路線で活躍しそうだ。
サリオス産駒は前日の函館5Rで、イモージェンが好位追走からラスト11.5-11.0と瞬発力を発揮して勝利。函館2歳Sの有力候補の一頭に名乗りをあげるとともに、産駒初勝利を挙げた。仕上がりが早く、2頭とも好内容だったことから活躍が期待できそうだ。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ラスト11.2-11.2を差し切り
その他にも20日の東京5R、芝1600m戦を制したインディチャンプ産駒のレッチュベルクもまずまず中身の濃いレースを披露している。
レースはペアスターロードが逃げて800m通過50.1(13.3-11.8-12.6-12.4)というスローペース。レッチュベルクはスタートが遅かったものの、道中は3番手を追走。直線はペアスターロードの内から馬体を併せて残り200mで先頭に立つと、そのまま突き放して3馬身差の完勝。勝ちタイムは1:36.8(稍重)で決着した。
レースは雨足がやや強まっていた時間帯で、4角では反応の鈍さをのぞかせる場面もあったが、ラストは11.2-11.2を差し切り。レース上がり34.0のところ自身は33.7を記録し、上がり2位に0.8秒差をつけた。跳びが大きい走りで、良馬場であればさらにパフォーマンスを上げてきそうだ。
インディチャンプ産駒もサリオス産駒と同様にこの週末で2勝。好調な出だしと言っていいだろう。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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