単回125%の芝スプリント戦が狙い目!中山は苦戦傾向で要注意 坂井瑠星騎手のプラス条件、マイナス条件
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神戸新聞杯は“ダービー最先着”ショウヘイに騎乗予定
今週末は阪神芝2400mで神戸新聞杯(GⅡ)が開催される。菊花賞の前哨戦に、今年は日本ダービー3着ショウヘイや同5着も上がり最速を記録したエリキング、さらに同8着もホープフルステークスで2着に入ったジョバンニなど、春の実績馬が集結した。
そんななか、“日本ダービー最先着馬”であるショウヘイと初コンビを組むのが坂井瑠星騎手だ。レモンポップやフォーエバーヤングの主戦としてこれまでGⅠ(JpnⅠ含む)計14勝を記録しており、今年も現時点で全国リーディング3位と活躍中だ。
そこで今回は坂井瑠星騎手の「プラス条件」・「マイナス条件」を徹底検証。なお、参照するデータは2022年9月18日〜2025年9月7日の直近3年分とする。
スプリント戦で無双状態

<坂井瑠星騎手の「プラス条件」>
・田畑利彦氏所有馬【7-4-3-15】
勝率24.1%/連対率37.9%/複勝率48.3%/単回収率282%/複回収率102%
・芝1200m【32-16-17-72】
勝率23.4%/連対率35.0%/複勝率47.4%/単回収率125%/複回収率98%
・阪神芝外回り【25-19-13-84】
勝率17.7%/連対率31.2%/複勝率40.4%/単回収率120%/複回収率82%
・東京ダート【13-9-12-66】
勝率13.0%/連対率22.0%/複勝率34.0%/単回収率62%/複回収率126%
この章では、坂井瑠星騎手の「プラス条件」を取り上げる。
■田畑利彦氏所有馬
「ジーティー」の冠名で知られる田畑利彦氏とのコンビで活躍が目立ち、なんと単回収率282%、複回収率102%という素晴らしい成績を残していた。思えば先日の新潟記念(GⅢ)も、オーナー名義が田畑利彦氏に変わったばかりのシランケドに騎乗して勝利を挙げている。
馬主では、この他にもDMMドリームクラブ【8-7-5-7】単回収率193%や、ライオンレースホース【7-4-4-17】単回収率113%と好相性を誇っている。
■芝1200m
芝のスプリント戦で勝率20%超、単回収率も120%超と信頼度抜群。逃げ先行策が非常に得意で、その良さが最も活きる条件といえる。
また、前走から距離短縮だと【7-6-3-17】単回収率160%、複回収率107%と妙味がさらにアップする。こちらもあわせて覚えておきたい。
■阪神芝外回り
阪神芝だけでも勝率16.1%、単回収率97%の好成績となっているが、詳しく見ていくと内回りと外回りで成績に差がある。
・阪神芝内回り【19-9-15-90】
勝率14.3%/連対率21.1%/複勝率32.3%/単回収率73%/複回収率55%
・阪神芝外回り【25-19-13-84】
勝率17.7%/連対率31.2%/複勝率40.4%/単回収率120%/複回収率82%
なかでも阪神芝1600mでは【13-8-5-43】勝率18.8%、単回収率170%と素晴らしい成績。また、神戸新聞杯の舞台である芝2400mでも【5-3-0-10】勝率27.8%、単回収率152%だから見逃せない。
■東京ダート
芝の好条件が続いたが、ダートでは東京コースが狙い目。複回収率126%で、見かけたら紐に入れておいて損はない。
特に内枠から穴をあけることが多く、2~3枠に限れば【7-1-3-17】複勝率39.3%、複回収率273%という素晴らしい成績を残している。
中山では割引

<坂井瑠星騎手の「マイナス条件」>
・芝重賞【9-11-10-111】
勝率6.4%/連対率14.2%/複勝率21.3%/単回収率37%/複回収率64%
・中山ダート
【5-11-4-38】勝率8.6%/連対率27.6%/複勝率34.5%/単回収率27%/複回収率61%
・ダート×1枠
【13-4-8-82】勝率12.1%/連対率15.9%/複勝率23.4%/単回収率52%/複回収率50%
この章では、坂井瑠星騎手の「マイナス条件」を取り上げる。
■芝重賞
ダートの重賞では【4-2-4-10】複勝率50.0%、複回収率125%の好成績を残している反面、芝重賞だと複勝率21.3%で複回収率も64%と数値が落ちる。
なかでも中山の芝重賞では【0-2-0-17】複勝率10.5%で複回収率25%と低調な成績。2024年オーシャンステークス(2着/ビッグシーザー)を最後に馬券内の好走がない。
■中山ダート
東京ダートで好成績を残していた一方、同じ関東圏でも中山ダートは比較的苦手にしているようだ。
全体成績も勝率8.6%で単回収率は27%止まり。ちなみに、中山ダート1200mでは【0-4-2-19】で、直近3年で一度も勝ち星を挙げることができていない。
■ダート×1枠
ダートではもうひとつ、最内1枠での苦戦が目立つ。2〜8枠は全て複勝率40%超をマークしているが、1枠だけ複勝率23.4%と極端にへこんでいる。
なお、複勝率に限らず勝率や連対率、単回収率、複回収率のどれをとっても1枠がワーストの成績。ダートでも最内枠に入った場合は評価を大きく割り引かなければならない。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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