アイビスSDで3頭出し…森秀行厩舎のプラス条件、マイナス条件　松山弘平騎手×ダート、夏競馬×芝で強い

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今年のアイビスSDには3頭が登録

今週末は、新潟芝1000mでGⅢアイビスSDが開催される。新潟の夏を彩る電撃の5ハロン戦。GⅡスワンSの覇者ウイングレイテスト、前哨戦の韋駄天Sを制したチェイスザドリーム、GⅢ北九州記念3着のモズメイメイなど、今年は6頭の重賞勝ち馬を含む粒揃いのメンバーが集まった。

今回、ジャスパークローネを筆頭に3頭が出走予定なのが森秀行厩舎。二冠馬エアシャカールやGⅠフェブラリーS勝ち馬ノボトゥルー、GⅠ級競走で2着9回のシーキングザダイヤなど、数々の名馬を輩出してきた名門厩舎だ。

新馬をオープン戦や重賞でデビューさせたり、海外の知名度の低いレースに出走させるなど独特なレース選択でも有名。シーキングザパールで仏GⅠモーリス・ド・ギース賞を制し、日本調教馬として初の欧州GⅠ勝利を達成したことも有名だが、思えばこの重賞も当時の日本では知名度の低いレースだった。また、2020年のサンバサウジダービーCをフルフラットで優勝し、サウジ遠征のパイオニアとなった。そんな森秀行厩舎の買える条件・買えない条件について今回はデータで分析してゆく。(参照するデータは2019年7月27日～2024年7月21日）。

単勝回収率300%超えの条件も

＜森秀行厩舎の「プラス条件」＞
夏競馬×芝【16-16-18-115】勝率9.7%/連対率19.4%/複勝率30.3%/単回収率106%/複回収率82%
新馬戦【10-9-14-54】勝率11.5%/連対率21.8%/複勝率37.9%/単回収率43%/複回収率103%
芝1200m【29-28-19-166】勝率12.0%/連対率23.6%/複勝率31.4%/単回収率145%/複回収率111%
松山弘平騎手×ダート【12-4-6-39】勝率19.7%/連対率26.2%/複勝率36.1%/単回収率149%/複回収率106%

この章では森秀行厩舎の管理馬のプラス条件について検討する。

夏競馬の芝レースでは単回収率100%超え。難解な夏競馬の強い味方だ。夏競馬×芝重賞では【4-0-0-13】で単回収率378%。ジャスパークローネとエヒトが2勝ずつだ。コース別の成績では、福島【2-3-1-2】単回収率296%、中京【2-2-1-8】同266%、小倉【7-2-9-35】同137%あたりが狙い目となる。

新馬戦もオススメ。複回収率は100%超えだ。芝の新馬戦に限定すると【5-7-10-33】で複勝率40.0%、複回収率125%と数字が良化。人気薄で2、3着に突っ込んでくるパターンが多く、紐にはぜひ入れておきたい。

距離別では1200m戦の成績が抜群だ。芝1200mでは単複の回収率が共にプラス域。福島、中京、阪神、小倉の4コースで単回収率100%オーバー、中山では複回収率200%オーバーという素晴らしい成績だ。芝1200mのOP以上のレースでは【6-2-5-43】で単回収率160%、複回収率124%と妙味たっぷり。上級条件でも十分狙える。

騎手別成績では、川田将雅騎手とのコンビで【15-8-3-22】勝率31.3%、複勝率54.2%と驚異の安定感を発揮。単回収率も141%とプラス域で、信頼度はかなり高い。また、松山弘平騎手とのコンビでも単複の回収率がともにプラス域をマーク。松山騎手とのタッグではダートで結果を残しているのが特徴で、成績は【12-4-6-39】勝率19.7%、単回収率149%、複回収率106%と優秀だ。中京ダートでは【6-0-1-6】勝率46.2%、単回収率320%とさらに妙味アップ。この夏も見かけたら必ず狙いたい激アツ条件だ。

北海道開催では割引

＜森秀行厩舎の「マイナス条件」＞
函館、札幌【4-8-8-64】勝率4.8%/連対率14.3%/複勝率23.8%/単回収率21%/複回収率42%
芝1600m以上【12-12-19-193】勝率5.1%/連対率10.2%/複勝率18.2%/単回収率39%/複回収率51%
前走海外【1-1-0-11】勝率7.7%/連対率15.4%/複勝率15.4%/単回収率36%/複回収率40%

次に森秀行厩舎の管理馬におけるマイナス条件についても確認する。

夏競馬を得意とする森厩舎だが、北海道開催については例外。勝率4.8%、単回収率はわずか21%に留まっている。人気薄が馬券に絡むことは稀で、5番人気以下だと【0-1-2-44】で複回収率22%。積極的には買いにくい。滞在競馬は合っていないのかもしれない。

1200m戦を得意とするが、1600m以上の芝レースになると妙味がかなり落ちてしまう。単回収率はわずか39%。素直に短めの距離で狙っていこう。これに関連して、芝の距離延長ローテに該当する馬も【7-7-7-120】で勝率5.0%、単回収率44%と低調だ。

管理馬が海外遠征することも多いが、海外帰りの馬はやや成績を落とすようだ。勝率は7.7%で単回収率は36%。今年の北九州記念でもジャスパークローネが5番人気16着と人気を裏切った。しかし、昨年に海外帰りのGⅢ七夕賞で4番人気8着に敗れたエヒトは、次走の小倉記念では3番人気1着と巻き返した。海外帰りで人気を裏切った馬は、その次走が狙い目だ。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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