【注目2歳馬】ラスト12.8-12.6の加速ラップで快勝 パイロ産駒ウィンドフォール
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
母は地方競馬で重賞6勝
中山大障害が行われた12月23日(土)の中山ダートコースは連日の冬晴れが続いたため、ゴール前含水率2.6%と乾燥した状態。そうした中で6Rに組まれたダート1800m新馬戦は、パイロ産駒のウィンドフォール(美浦・牧光二厩舎)が後続に2馬身半差をつけて快勝した。
スタートを決めて先行集団に取りつくも、道中は1角で内からハナを奪ったリボルトバレットの外をピッタリとマークする形で、2番手を追走した。前半は12.8-11.8-13.2-13.6-12.8と遅いペースで1000mを1:04.2で通過。その後は徐々にペースアップしていき、4角で抜群の手応えのまま先頭に立って直線へ向くと、後続との差を広げていき最後は流してゴールした。
勝ちタイム1:54.4も2歳新馬戦としては優秀で、さらにラスト400mのラップも12.8-12.6と加速。単勝10.6倍の5番人気とあまり人気はなかったが、3歳ダートクラシックをはじめとした重賞戦線で活躍できる馬へと育ってほしいと思わせる強い勝ち方だった。また、母ノットオーソリティは現役時代にロジータ記念を制するなど地方競馬で重賞6勝をあげた活躍馬。力のいるダートにも適性がありそうで、中距離の舞台があうだろう。
ゴンバデカーブースなど素質馬が揃う
2023年のJRA開催最終日となる28日(木)には、GⅠホープフルSが行われる。今回は注目馬として3頭をピックアップする。
ゴンバデカーブースは新馬戦を逃げて勝ったが、前走のサウジアラビアRCでは4角最後方から上がり最速の33.5で楽に差し切り、と新たな一面を見せて快勝した。折り合いに不安があるタイプではなく、先行力もあることから中山芝2000mというコースにも問題なく対応できそうだ。
新馬戦勝利時に取り上げたシンエンペラーは、前走の京都2歳Sも制しての参戦。直線に向いた時点では中団馬群の中にいたが、ゴール前は間を割って強襲し、一気に差し切るという強い内容だった。
ショウナンラプンタは、阪神芝2000mで行われた新馬戦で後半11秒台のラップが続く流れを差し切り。前走の東京スポーツ杯2歳Sは1000m通過59.1と流れる中、スタートでダッシュがつかず最後方追走となるも、ジリジリと差を詰めて4着。ある程度流れに乗って、持久力勝負になればチャンスがあってもいいだろう。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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