【注目2歳馬】持久力問われる展開で減速せず押し切り ブラックタイド産駒ターコイズフリンジ

三木俊幸

12月16日中山5Rを制したターコイズフリンジ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

減速することなく押し切り

12月とは思えない暑さに加えて、JRAと地方所属の若手騎手たちによるヤングジョッキーズシリーズのファイナルラウンド、メインレースにはターコイズS、そしてレース終了後にはイクイノックスの引退式が行われるなど盛り上がった12月16日(土)の中山競馬場。5Rに組まれた芝2000mの新馬戦を勝利したのは、T.マーカンド騎手が騎乗したブラックタイド産駒ターコイズフリンジ(美浦・田中博康厩舎)だった。

デビュー戦の馬体重は532kg、フルゲート18頭立ての7番ゲートからスタートしたターコイズフリンジは、中団のインコースを追走。逃げたレイズショコラが前半1000mを1分1秒8(12.6-11.5-12.4-12.6-12.7)で通過する。レース後半は12.0-11.9-12.0-11.7-11.7と持久力が求められる流れになるところ、4角で4番手までポジションを押し上げ外を回して直線へ向くと、残り150mで先頭へ。1列前から先に抜け出していたミッキーラッキーを振り切り、1馬身1/4差をつけた。

勝ちタイム2分1秒1は新馬戦としてはまずまず優秀だが、12月の中山開催は2歳戦でも全体的に速いタイムが出ており、その点は考慮する必要がありそう。それでも持久力勝負の展開で自ら動いていき、減速することなく勝ち切ったレース内容は評価できる。距離延長も歓迎というタイプだろう。

12月16日中山5Rを制したターコイズフリンジの能力,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

半姉ミッキークイーンの良血馬がデビュー

有馬記念ウィークとなる今週末にデビュー予定の馬たちの中から、2頭をピックアップしたい。23日(土)の中山芝1800m戦からはリアルスティール産駒のニュージーズ(美浦・木村哲也厩舎)。半姉にオークスと秋華賞を制したミッキークイーンがいるという良血だ。1週前の13日(水)には美浦Wコースで6F82.5-67.1-52.1-37.5-24.3-11.6、17日(日)には坂路で4F53.9-39.1-25.3-12.1をマークしている。T.マーカンド騎手を背にどのようなレースを見せてくれるのか楽しみだ。

24日(日)の中山芝1600mを予定しているチザルピーノ(美浦・堀宣行厩舎)は、父ドレフォン、母も現役時代に堀厩舎で4勝をあげたマローブルーという血統。1週前の14日(木)には、3頭併せの真ん中に入れて美浦Wコースで6F81.5-65.0-50.2-35.9-23.5-11.7。乗り込み量も豊富でこちらも初戦から期待できそう。鞍上にはR.ムーア騎手が予定されている。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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