【新潟記念】鋭い末脚と安定感ある実績を評価 東大HCの本命はサリエラ
東大ホースメンクラブ
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新潟開催の締めくくり
今週日曜、新潟競馬場でGⅢ新潟記念が行われる。目黒記念3着の良血馬サリエラ、日本ダービーで0秒2差の5着に入った3歳馬ノッキングポイント、京都記念3着など古馬になってからも実績を残すプラダリア、重賞で2着3回のマイネルウィルトスなどが出走を予定している。
新潟開催の最終週を飾る名物ハンデ重賞、今年はどの馬が勝利するのか。今週も過去10年のデータから検討する。
まずは末脚重視
<過去10年の新潟記念・上がり3F別成績>
1位【5-1-2-5】勝率38.5%/連対率46.2%/複勝率61.5%
2位【2-2-0-6】勝率20.0%/連対率40.0%/複勝率40.0%
3~5位【2-4-7-19】勝率6.3%/連対率18.8%/複勝率40.6%
6位~【1-3-1-109】勝率0.9%/連対率3.5%/複勝率4.4%
新潟芝外回りコースの直線は約659mあり、日本最長を誇る。そのため新潟記念ではしぶとく粘る馬よりも、キレ味のある馬の好走が目立つ。データにもそれが如実に表れており、過去10年で上がり3F1、2位をマークした馬は【7-3-2-11】で勝率30.4%、複勝回収率249%と圧倒的。瞬発力が着順にしっかりと反映されやすいことがわかる。
また、追込が【3-3-5-36】複勝率23.4%と、4脚質の中で最も複勝率が高くなっている。4コーナーで後方集団にいてもノーチャンスではなく、十分勝負になる。一昨年に4コーナー15番手、しかも外ラチ沿い一杯から前の馬を撫で切ったマイネルファンロンの例もある。とにかく末脚の鋭さを第一に馬券を組み立てたい。
重賞初制覇へ
◎サリエラ
キャリア5戦いずれも上がり3Fは1位か2位。鋭い決め脚を武器に結果を出してきた。キャリアわずか2戦で挑んだ昨年のローズSも、先に抜け出したアートハウスこそ捉え切れなかったものの上がり3F33秒7(メンバー中最速)をマークし、直線での伸びはかなりのものだった。瞬発力勝負になる新潟外回りは向きそうで、ここはしっかり勝ちきり、通過点としたいところだ。
◯ノッキングポイント
メンバー中唯一の3歳馬。昨年6月初週の新馬戦を快勝し将来を嘱望されながら、これまで重賞タイトルをつかんでいない。しかし、日本ダービーは15番人気ながら1着馬から0秒2差の5着。古馬との初対戦ではあるが、キャリア6戦中3戦で上がり3F最速をマークしており、決め脚もある。そろそろ重賞に手が届いてもいい存在だ。
▲ファユエン
3勝クラスの関ヶ原Sを勝って参戦してきた。注目すべきは前走と2走前で、いずれもスローからの上がり勝負となった中、メンバー中2位の上がり3F33秒2をマークしている。今回もスローペースが予想されるだけに、この経験が生きるだろう。前走3勝クラス組は【1-2-1-23】複勝率14.8%と振るわないが、新潟記念で馬券内に入った4頭はいずれも前走で上がり3F2位以内だった。押さえておきたい一頭だ。
以下イクスプロージョン、プラダリア、ユーキャンスマイルまで印を回す。馬券は◎軸、◯以下相手の3連複とする。
▽新潟記念予想▽
◎サリエラ
◯ノッキングポイント
▲ファユエン
△イクスプロージョン
×プラダリア
×ユーキャンスマイル
《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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