【新潟記念】最年少制覇はブラストワンピースの3歳 最低人気優勝馬など「記録」を振り返る

緒方きしん

新潟記念の「記録」,ⒸSPAIA

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ダービー5着の3歳馬ノッキングポイントが古豪に挑む

今週は新潟記念が開催される。過去にはコスモネモシンやアルコセニョーラといった牝馬、トランスワープやホッコーパドゥシャといったベテラン7歳馬など、バラエティ豊かな面々が制してきた一戦だ。今年も4歳牝馬サリエラや8歳馬ユーキャンスマイルなど多方面からメンバーが集まった。今年はダービー5着馬ノッキングポイントも参戦予定で、さらに盛り上がりを見せている。

新潟記念の勝ち馬で最高齢は7歳だが、86年以降に5頭いるように決して珍しい例ではない。6歳馬9勝、5歳馬12勝、4歳馬10勝と4~6歳がほぼ互角で、7歳馬がそれを追うイメージだろうか。ただし3歳馬は昨年フェーングロッテンが3着になったものの、勝利は1度のみである。

86年以降で唯一、3歳馬として新潟記念を制したのが、のちの有馬記念勝ち馬ブラストワンピースだ。

同馬はデビューから3連勝で毎日杯を制覇し、当時も大いに注目を集めていた素質馬だった。ダービーでは2番人気に推されたものの、5着に敗北。菊花賞などを見据え、3歳馬ながら新潟記念に挑戦した。結果は外から鮮烈な末脚を使っての快勝。秋に向けて飛躍が期待される素晴らしい走りだった。

その後ブラストワンピースは菊花賞で4着に敗れるも、有馬記念を制覇。同年の最優秀3歳牡馬にも選出された。4歳には札幌記念、5歳にはAJCCを制覇したように、息の長い活躍をした。その活躍ぶりからも「その産駒の活躍を見たい」というファンの声も聞こえたが、引退後はノーザンホースパークで乗馬として活躍している。


ユーキャンスマイルが今年も参戦

ブラストワンピースは1番人気に応える勝利をあげたが、新潟記念で1番人気が勝利したのは7度のみ。ダイワテキサスやオフサイドトラップが勝利をあげた一方で、昨年のヒートオンビートをはじめ、トーセンラーやアグネススペシャルといった馬が1番人気に推されつつ敗北を喫している。

また2番人気が7勝、3番人気が7勝と、上位3番人気以内が互角の戦いを見せる一方で、4番人気は未勝利。5番人気が6勝を挙げていることから、偶然の数字ではあるだろうが、気には留めておきたい。二桁人気馬も5頭が勝利しているように、穴馬の好走も多い。昨年も10番人気のカラテが勝利し、他にも12番人気マイネルファンロンや14番人気サファリオリーブらが勝利をあげた。最も人気薄で勝利したのは2008年の16番人気アルコセニョーラ、2着には2番人気マイネルキッツが入り馬連147.2倍、三連単10286.9倍の波乱となった。

また、1番多く新潟記念で馬券に絡んでいるのは、サンライズベガ。2009年2着、2010年3着、2011年2着と勝ち切れないまでも、レースとの相性の良さを示した。今年は4年前の勝ち馬であり、昨年も2着だったユーキャンスマイルが今年も出走を予定しているが、果たしてサンライズベガの記録に並ぶことはできるだろうか。

ライタープロフィール
緒方きしん
競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。

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