【新潟2歳S】1着は後方勢も穴は先行経験のある馬 狙うは唯一前走逃げ切ったショウナンマヌエラ

佐藤永記

新潟2歳Sの脚質別成績(過去10年),ⒸSPAIA

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2歳戦でも後方有利な新潟外回りマイル戦

新潟2歳S 脚質別成績(過去10年),ⒸSPAIA


2歳戦といえば普通は先行馬優勢になりがちだが、新潟2歳Sとなると話は別だ。マイル戦で外回り659mの最終直線というコース形状どおり、過去10年の結果を見ても逃げ馬の成績は【0-1-1-8】と苦戦。先行馬でも【1-2-3-30】となっており、長い直線で、差し追込が圧倒的に有利となっている。

ただし、今はまだ8月だ。新馬戦で逃げ・先行して勝ち上がり、直行してくるキャリアの浅い馬の割合がどうしても多くなる。本番で差し競馬がちゃんとできるかは、見極めるしかない。

新潟2歳S 前走脚質別成績(過去10年),ⒸSPAIA


そして、新潟2歳Sでは差し・追込が優勢であることは、多くの競馬ファンが知っている。そのため、差し・追込で新馬を勝った馬に人気が集まりやすい。実際に結果が出ているわけだからそう考えるのは当然で、勝ち馬の平均人気は2.2とかなり偏っている。ただ、前走の脚質別成績を見ると、差し・追込だった馬が7勝と優勢ではあるものの、2、3着と着順が下がるにつれて、前で競馬した馬が多くなってくる。特に3着は、前走で逃げた馬が3頭、先行だった馬が6頭と、ほぼ前で競馬した馬たちで占められている。この3着馬の内訳だが、5番人気以内5頭、6番人気以下5頭と、中位人気馬がそこそこ絡んでいる。


唯一の逃げ経験馬ショウナンマヌエラ

勝ち馬は上位人気でも、3連単や3連複、ワイドを買う際は、前走、前で競馬した中位人気馬に注意しておきたい。前走逃げた馬の成績は【1-1-3-17】で複勝率は22.7%。ほかの脚質と遜色はない。データ的には差し・追込を経験した馬を狙うほうが安心するところだが、そんなファン心理の裏をついて、前走逃げた馬をヒモで拾っておきたい。

今回でいえば前走どころか、全出走歴中逃げたことのある馬がショウナンマヌエラしかいない。前走はやや重の牝馬限定新馬戦で、今回おそらく人気はそこまで高くなりそうにない。しかし、迫る後続相手にしっかり踏ん張った根性を、新潟の長い直線でも発揮すれば非常に怖い存在だ。3連単の相手や3連複、ワイドで狙ってみたい。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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