【注目2歳馬】ラスト3F11.7-11.6-11.4の加速ラップを記録 Into Mischief産駒ルージュスタニングが突き抜ける
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
伯父にArrogateがいる良血
夏の中京開催の開幕週、7月2日(日)に行われた芝1600m戦は坂井瑠星騎手騎乗のルージュスタニング(栗東・友道康夫厩舎)が勝利した。
水曜日から金曜日にかけて65.0mm、前日の土曜日に23.0mm、さらに日付が変わって0.5mmの雨量を計測した影響で午前中は稍重発表。しかし、30℃を超える暑さで時間を追うごとに馬場は回復し、このレースから良馬場で行われた。
7番枠から好スタートを切るも、道中は1番人気エラトーを内に見る形で4番手を追走。前半800m通過49.4(12.4-11.6-12.7-12.7)とスローペースで流れたが、折り合いに苦労する様子は全くなかった。
直線に向き、坂井騎手が追い出すと力強く伸びて残り200mで先頭へ。後続を全く寄せ付けず2着に1.1/2馬身差をつけた。勝ちタイム1:36.7は平凡ながら、ラスト11.7-11.6-11.4の加速ラップで突き抜けた内容は評価したい。
父は北米のリーディングサイヤーInto Mischief、母ボインビューティーは未出走ながら、その兄にドバイワールドCなどを勝利したArrogateがいる良血馬。ダート血統ではあるが、新馬戦の内容を見る限りは芝でも活躍できそうな印象を受けた。
好メンバーが集結
今週末は、7月9日(日)中京5Rに組まれている芝2000m戦に注目したい。
2022年のセレクトセールで金子真人HDが2億4,200万円で落札したレイデオロ産駒・ラケダイモーン(栗東・須貝尚介厩舎)。1週前には栗東CWで6F80.7-65.8-51.3-36.8-23.0-11.5をマーク、週を追うごとにタイムを詰めており、出走態勢は整っている。
同じくセレクトセールで藤田晋氏が2億2,000万円で落札したドゥラメンテ産駒のドゥマイシング(栗東・矢作芳人厩舎)も出走予定。こちらは1週前に7F-96.7-80.2-66.1-52.4-37.7-24.1-12.3と追い切りで好タイムは出ているものの、ラスト1Fでタイムを詰めきれないところがある。宝塚記念当日にデビューするプランもありながら、さらに乗り込んできたのが功を奏するのか、注目が集まる。
エピファネイア産駒のミカエルパシャ(栗東・橋口慎介厩舎)は1週前に栗東CWで6F79.3-65.3-51.4-37.1-23.0-11.4と上記2頭を上回る好タイムを出しており、こちらも初戦から動けそうだ。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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