【注目2歳馬】エピファネイア産駒カンティアーモがレコードV 追い比べから差し返す好内容
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
1000m通過59.3を2番手で追走
30日は夏の新潟開催で最も盛り上がるアイビスサマーダッシュが開催されるということで、新潟駅から新潟競馬場に向かう直行バス乗り場は大行列。そんな同日に行われた芝1800mの新馬戦はエピファネイア産駒の牝馬・カンティアーモ(美浦・木村哲也厩舎)が勝利。勝ちタイム1:46.4のレコード決着となった。
このレースにはセレクトセールで4億5,100万円(税込)での高値がついたホウオウプロサンゲ、1億120万円(税込)で落札されたミッキースターダムなども出走。カンティアーモ自身もシルクホースクラブで1口10万円、総額5,000万円で募集され、レースでは単勝2.8倍で2番人気の支持を集めていた。
9頭立ての大外枠から好スタートを切ると、逃げたスプリンクルソルトの直後を追走して3番手以下は離れる形となった。12.9-11.3-11.3-11.4-12.4というラップが刻まれ、1000m通過は59.3。外回りコースの直線に差し掛かり、鞍上の川田将雅騎手は少しずつ促して先頭に立つと、内回りコースとの合流点を過ぎたところで追われはじめた。
しかし、そこへ外から迫ったミッキースターダムが並びかけ、残り200m地点で一旦は交わされたように見えたが、そこからもう一度差し返して3/4馬身差で1着。インパクト大の勝ち方だった。
タイム、内容ともに将来が楽しみになるものだと言えるが、行きっぷりが良く気性面の難しさも抱えていそうな雰囲気がある。着実に一歩ずつ課題をクリアしていき、大舞台で活躍してくれることを期待したい。
今週末も楽しみな馬たちがデビュー
今週末の注目馬としては3頭をピックアップしたい。8月5日(土)の新潟芝1800m戦を予定するハーツクライ産駒・ファーヴェント(栗東・藤原英昭厩舎)。2週前に栗東CWで6F83.4-67.2-52.1-36.6-22.8-11.3、1週前は6F85.5-69.6-54.3-38.0-11.8-11.4、態勢は整っていそうだ。
同日の新潟芝1600mで争われる牝馬限定戦にはサフィラ(栗東・池添学厩舎)が出走予定。こちらもハーツクライ産駒で母はサロミナ、サリオスの全妹という良血で、1週前は栗東CWで6F81.0-66.6-52.3-37.6-23.7-11.5と動いている。
6日(日)の札幌芝1800m戦はドゥラメンテ産駒・ガイアメンテ(栗東・須貝尚介厩舎)に注目する。2週前には栗東坂路で4F52.6-38.1-24.4-11.9をマークして、その後は函館競馬場で調整されている。それぞれの馬たちがどのような走りを見せてくれるか、楽しみにしたい。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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