【注目2歳馬】エピファネイア産駒ミカエルパシャが快勝 ラスト11.7-11.5-11.4で後続は為す術なし

三木俊幸

2023年7月9日にデビューしたミカエルパシャ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

注目馬が集まった芝2000m戦

セレクトセールにおいて2億円超で落札されたラケダイモーン、ドゥマイシングが出走したことで注目を集めていた7月9日(日)の中京5R・芝2000mの新馬戦だったが、松山弘平騎手騎乗のミカエルパシャ(栗東・橋口慎介厩舎)が勝利した。

五分のスタートも、スピードを活かしてすぐに先頭へと立つとそのままレースを引っ張る形となった。13.5-11.8-13.4-13.3-13.2と遅いラップが刻まれ、1000m通過は1:05.2の超スローペース。2番手にドゥマイシング、3番手にラケダイモーンが続いた。

楽な手応えで直線に差しかかり、残り200m標識の手前で外からラケダイモーンがジリジリと伸びてくるのをチラッと確認した松山騎手はゴーサインを出す。最後までノーステッキでゴール前は流す余裕がありながら2馬身半差、勝ちタイム2:05.4での決着だった。

この日は朝から雨が降ったり止んだりで稍重発表。遅いペースと内の先行馬が残りやすい馬場状態ではあったが、ラスト11.7-11.5-11.4の脚を使われてしまうと後続は為す術がなかった。早い時期から結果を残すエピファネイア産駒というアドバンテージを活かし、中距離の重賞戦線で活躍を期待したい。

ミカエルパシャの能力,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


世代最初の重賞タイトルを獲得するのは

今週末の7月15日(土)、函館競馬場では函館2歳Sが行われる。ダノンレジェンド産駒のベルパッション(栗東・西園正都厩舎)は、函館芝1200mの新馬戦は先行集団を見る形でレースを進め、ゴール前で一気に前を捉える内容で勝利。瞬発力は目を見張るものがあった。

またロードカナロア産駒のロータスワンド(栗東・中竹和也厩舎)は姉ブランボヌールが2015年に、兄ビアンフェが2019年に同レースを優勝。新馬戦を逃げ切ったスピードを活かし兄姉に続きたいところ。どの馬が世代最初の重賞タイトルを獲得するのか注目だ。

翌日の16日(日)に函館競馬場で行われる芝1800mの新馬戦もメンバーが揃いそう。モーリス産駒のレーヴジーニアル(栗東・松永幹夫厩舎)は、1週前に函館芝コースで5F64.0-48.9-36.3-11.5をマークしており、態勢は整っているように感じる。

その他にも同じくモーリス産駒のベランジェール(美浦・木村哲也厩舎)、ロードカナロア産駒のバロン(美浦・手塚貴久厩舎)、ドゥラメンテ産駒のレッドレフィナード(美浦・栗田徹厩舎)などが出走を予定している。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

《関連記事》
【注目2歳馬】ラスト3F11.7-11.6-11.4の加速ラップを記録 Into Mischief産駒ルージュスタニングが突き抜ける
【注目2歳馬】将来有望の逸材ボンドガール 3番手から上がり最速33.0で差し切る
【注目2歳馬】ルーラーシップ産駒・ボルケーノが鮮やかに逃げ切り マイル~中距離重賞で活躍を期待

おすすめ記事