【クイーンS】ドゥーラやルビーカサブランカは馬体重次第で消し 全ての消去条件を免れたのはイズジョーノキセキのみ

八木遊

過去10年のクイーンS『前走ローカル』かつ『前走3着以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

今週予想するのは、7月30日に札幌競馬場で開催されるクイーンS。函館で開催された13年と21年を含めた過去10年のデータを基に、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消去していく。今週はフルゲート14頭に対して19頭が登録。除外対象の4頭を除く15頭を対象に進めていきたい。


『前走ローカル』×『前走3着以下』★0.0%★

まずは前走でローカル競馬場(札幌、函館、福島、新潟、中京、小倉)を走っていた馬を取り上げたい。過去10年の成績は【1-1-2-40】(複勝率9.1%)。この時点で複勝率は消去条件の10%未満だが、ハイブリッド式ではこれに別の条件を掛け合わせる。今回は前走3着以下の馬。この組み合わせは22頭いたが、全て馬券圏外に消えている。

今年は以下の4頭がこの条件に当てはまった。重賞2勝の実力馬ミスニューヨークは初の洋芝で激走の可能性もあるが、3着以内は難しいとみて消去する。

【今年の該当馬】
・ウインピクシス
・ジネストラ
・ミスニューヨーク
・ローゼライト


『関西馬』×『前走3勝クラス以下』★4.8%★

2つ目は東西別データから関西馬を取り上げたい。過去10年で関西馬は【6-6-7-62】(複勝率23.5%)。馬券に絡んだ19頭のうち18頭が前走でオープン以上のレースを走っていた。つまり「前走が3勝クラス以下の関西馬」で馬券に絡んだのは1頭だけ。【0-0-1-20】(同4.8%)という成績が残っている。

今年この条件に当てはまったのは、古川奈穂騎手が騎乗予定のグランスラムアスク。逃げたときは粘り強いが、重賞初挑戦のここは割り引いて考えたい。

【今年の該当馬】
・グランスラムアスク


『前走時馬体重480kg以上』×『前走で人気通りもしくは人気より上の着順』★5.0%★

3つ目は、前走時馬体重480kg以上の馬格ある馬を取り上げたい。過去10年の成績は【0-0-4-25】(複勝率13.8%)で、連対こそないが4頭が3着に入っていた。これに掛け合わせるのは「前走で人気通りもしくは人気より上の着順に好走していた馬」で、この組み合わせは、【0-0-1-19】(同5.0%)という成績だ。

この条件に当てはまったのは、2分の1の抽選対象(*)になっているフィアスプライド。もし抽選を突破したとしても消去対象となる。

【今年の該当馬】
・フィアスプライド*


『関東馬』×『今回9番人気以下』★0.0%★

4つ目は再び東西別データから、関東馬を取り上げたい。過去10年の成績は【4-4-3-31】(複勝率26.2%)で馬券に絡む確率は関西馬よりも上。ただし、クイーンSで最終的に9番人気以下だった馬は【0-0-0-17】(同0.0%)と、3着以内は1頭もいなかった。

3つ目の条件を終えて残っている9頭のうち、関東馬はキタウイング、サトノセシル、トーセンローリエの3頭。9番人気以下なら消去対象となる。

【今年の該当馬】
・キタウイング
・サトノセシル
・トーセンローリエ


『前走1800m以上』×『前走から馬体重増』★2.6%★

最後は前走距離と今回の馬体重増減を掛け合わせたデータを用いたい。具体的には「前走で1800m以上のレースを走り、前走から馬体重増で出走してきた馬」。過去10年でのべ39頭がこのデータに該当したが、その成績は【0-0-1-38】(同2.6%)と絶望的な数字が残っている。

1~3の条件を終えて残っている9頭のうち、前走で1800m以上のレースを使われていた馬は以下の7頭。もし当日の馬体重がプラスなら消しとなる。

【今年の該当候補】
・キタウイング
・コスタボニータ
・サトノセシル
・ドゥーラ
・ビジン*
・ライトクオンタム
・ルビーカサブランカ

全ての条件を終えて、いずれの条件にも当てはまらなかったのは1頭だけ。昨年の府中牝馬Sでソダシを破り、有馬記念でも4着と好走したイズジョーノキセキだ。6歳を迎えた今年はどちらもマイル戦で末脚不発。今回は1ハロンの距離延長で一変の激走に期待したい。なお、馬券は4つ目と5つ目の条件で消去を免れた馬たちとイズジョーノキセキを組み合わせた、三連複ボックスで勝負する。もし、消去を免れた馬が1頭だけならワイド1点、全て消去された場合は単勝1点を買い目とする。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。今年の回収率は33.7%(7月23日現在)。

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