【函館記念】ドーブネ、ローシャムパークは消し ハイブリッド式消去法が出した答えはリピーター
八木遊
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5つのデータから絞れた馬は?
先週の七夕賞は、消去を免れた6頭の三連複ボックスで勝負。しかし、馬券に絡んだのは、3着に入った13番人気ホウオウエミーズだけで、1着セイウンハーデスと2着ククナは消していた。
今週は函館最終日に開催される函館記念を予想する。いつも通り、過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消去。今週は4分の1の抽選対象馬(*)4頭を含めた19頭を対象に進めていく。
『前走非重賞』×『母父サンデーサイレンス系』★0.0%★
まず取り上げたいのは前走クラス。今回は前走が非重賞レースだった馬の成績を見ておきたい。過去10年では【1-4-3-72】で複勝率は10%ちょうどだった。これに掛け合わせるのは、母の父がサンデーサイレンス系の馬。この組み合わせは過去10年で26頭いたが、全て4着以下に敗れていた。
今年は5頭がこの条件に当てはまった。前走の巴賞を勝利してここに臨むアラタ、2歳時から素質を高く評価されていたアルナシーム、2連勝でオープン入りを果たしたブローザホーンなど、上位人気が予想される馬もいるが、これらをまとめて消去する。
【今年の該当馬】
・アラタ
・アルナシーム
・スタッドリー*
・ブローザホーン
・ルビーカサブランカ
『関東馬』×『キャリア15戦以下』★0.0%★
続いては東西別データを取り上げたい。過去10年の成績は関東馬の【5-3-2-64】(複勝率13.5%)に対して、関西馬は【5-7-8-65】(同23.5%)と後者が優勢。もちろんここで取り上げるのは関東馬の方だ。これをキャリア15戦以下で絞ってみた。すると該当した13頭は全て馬券圏外に沈んでいることが分かった。2つ目はこの条件を採用する。
キャリア15戦以下の関東馬は4頭。新たに消去対象となったのは、C.ルメール騎手との再コンビを予定しているローシャムパーク、そしてどちらも4分の1の抽選対象になっているレインフロムヘヴンとロングランだった。
【今年の該当馬】
・(ブローザホーン)
・レインフロムヘヴン*
・ローシャムパーク
・ロングラン*
『前走で人気以下の着順』×『前走時馬体重490kg以上』★2.6%★
3つ目は前走時に人気以下の着順だった馬をピックアップする。該当馬の過去10年の成績は【3-4-4-79】(複勝率12.2%)で、人気を上回る着順に好走していた馬【7-6-6-50】(同27.5%)に大きく劣る。中でも前走時の馬体重が490kg以上の大型馬は【0-0-1-38】(同2.6%)と大苦戦していた。
この条件に当てはまったのは以下の4頭。新たに消去対象となるのは、矢作芳人厩舎所属で先行力が自慢の、キングオブドラゴンとユニコーンライオンだ。
【今年の該当馬】
・キングオブドラゴン
・(スタッドリー*)
・ユニコーンライオン
・(ローシャムパーク)
『前走函館』×『前走5着以内』★3.2%★
4つ目は、前走で函館のレースを使われた馬を取り上げたい。前走函館組は過去10年の成績が【1-4-1-54】(複勝率10.0%)と苦戦気味。特にその前走で掲示板を確保していた馬は【0-0-1-30】(同3.2%)なので、連続好走はほぼなかったことになる。逆に前走6着以下の馬は【1-4-0-24】(同17.2%)。前走で掲示板を外しても、ここで巻き返す馬は少なくない。
今年は以下の5頭がこの条件に当てはまった。前走・巴賞で2着だったドーブネは引き続き武豊騎手とのコンビで参戦予定。しかし、過去10年のデータを見る限り、連続で馬券に絡む確率は高くない。
【今年の該当馬】
・(アラタ)
・テーオーシリウス
・ドーブネ
・マイネルウィルトス
・(ルビーカサブランカ)
『前走から距離延長』×『今回6~8枠』★0.0%★
4つの条件を終えて、対象19頭中13頭を消去した。残る6頭の取捨は前走からの距離変動と今回の枠順を組み合わせたデータを用いたい。まずは前走距離だが、ここでは距離延長組を取り上げる。組み合わせるのは今回6~8枠に入った馬。過去10年の成績は【0-0-0-28】(複勝率0.0%)と、函館記念で1頭も馬券に絡むことができていない。
残っている6頭のうち前走から距離を延ばしてくるのはヤマニンサルバムだけ。もし6~8枠に入った時は迷わず消去する。
【今年の該当候補】
・ヤマニンサルバム
5つの条件を終えて残ったのは、イクスプロージョン、スカーフェイス、ハヤヤッコ、フォワードアゲン*、ローゼライトの5頭。このうち昨年の1着馬ハヤヤッコと3着馬スカーフェイスはリピートに期待したい。抽選突破が条件にはなるが、洋芝で1戦1勝のフォワードアゲンは出走が叶えば超大穴として狙ってみたい。今週も消去を免れた馬の三連複ボックス馬券で勝負する。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。今年の回収率は36.4%(7月9日現在)。
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