【七夕賞】今年の福島芝2000mは差し有利傾向? 雨が降るなら狙いたい差し馬ヒンドゥタイムズ
佐藤永記
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今年の福島芝2000mは前が捕まる傾向
昨年は破格の1:57.8という高速決着となった七夕賞は、中団付近にいる馬たちでの上がり決着という、福島っぽくないレースであった。基本のイメージとしては逃げ先行馬が有利で、実際、福島記念ではユニコーンライオンが逃げ切っていた。
昨年の福島芝2000m戦は23レース行われ、逃げ4勝、先行13勝とやはり前にいる馬が優勢であった。
だが、今年に入って状況が一変している。同条件ですでに10レース行われているが、先行は3勝、そして逃げ馬は未勝利なのである。中団以降の馬が7勝と、むしろ差しが優勢。少ないサンプル数とはいえ、実際のレース映像を見ても逃げ馬や先行馬が粘り込もうとするところを、ゴール寸前で差し馬が捉えるシーンが多い。
七夕賞をはじめ福島コースの過去傾向を考えれば、逃げ先行馬を勝ち馬候補として考えるのがセオリー。しかし今年の傾向や、昨年の七夕賞が差し優勢であったことを考えると、前で競馬する馬たちはヒモ候補までにしておき、軸は差し馬から探したい。
馬場にマッチしそうなヒンドゥタイムズ
執筆時点では、日曜福島は雨の予想。雨の福島なら、より前に行く馬を狙いたくなるところだが、夏の開幕2週目で芝の根が良いなかで、ぬかるんでいる馬場は特殊だ。こうなれば重馬場に実績があるタイプの差し馬を狙いたくなる。皆が評価を落とす中で狙い撃ちたい。
注目はヒンドゥタイムズ。近2走は、大阪杯16着、鳴尾記念7着であまり人気にならなそう。GⅠの大阪杯はともかく、鳴尾記念は14番手から上がり最速の35.0秒。上がり最速が35秒台になる展開と馬場だったことを考えると、いかにも福島で通用しそうである。
3走前の小倉大賞典では1着。道中7番手から捲り気味に差し切った。この時は重馬場だったのだが、これを含め重馬場での成績は【2-0-0-1】だ。唯一の着外は3年前の七夕賞。その時は道中15番手から上がり2位で4着まで押し上げていた。
位置取りが後ろ過ぎることがあるのが難点だが、時計のかかる馬場で上がりを発揮して差し切る力がある馬だ。小倉大賞典の時のように中団からレースができるなら、今回の差し優勢、かつ重馬場になる見込みの七夕賞にマッチする可能性はある。穴で一考だ。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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