【帝王賞】メイショウハリオが3頭の大激戦を制し連覇 今後は更なるビッグタイトル獲得に期待

三木俊幸

2023年帝王賞勝ち馬メイショウハリオ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

「次こそは中央のGⅠをという思いです」

6月28日(水)に大井競馬場で行われた帝王賞は、上半期の古馬ダート中距離王を決める一戦にふさわしい熱いレースとなった。レースは浜中俊騎手騎乗のメイショウハリオが史上初の連覇を達成した。

逃げ切りで重賞連勝中だったプロミストウォリアが今回もハナを奪い、2番手にライトウォーリアがピッタリとマークする展開で前半1000mは1:00.4で通過。レース序盤はやや縦長の隊列だったが、3角では一気に差が縮まり一団となった。そんな中でメイショウハリオは中団の外を追走していた。

直線は内からクラウンプライドが抜け出しにかかるところを、大外からメイショウハリオが迫った。さらにテーオーケインズがその間を突き、3頭並んだ大接戦はハナ差の決着。勝ちタイム2:01.9は、46回目を迎えた帝王賞で歴代2位の好タイムだ。

メイショウハリオは昨年の帝王賞、前走のかしわ記念に続き、これでJpnⅠ・3勝目となったが、JRAの舞台ではまだビッグタイトルの獲得はない。

「中央のGⅠは勝ててはいないのですが、帝王賞連覇は史上初めてということで、次こそは中央のGⅠをという思いです」

昨年以上にその強さが際立つだけに、秋は浜中騎手の言葉が現実となる可能性は十分ありそうだ。


1番人気テーオーケインズは3着

2着のクラウンプライドは逃げたプロミストウォリアの直後、2列目のインを追走していた。直線は最内に開いた1頭分のスペースに潜り込むロスのない競馬で、川田将雅騎手もベストを尽くした騎乗だったが、悔しい僅差の敗戦。それでも能力の高さは見せてくれた。

そこからアタマ差離れた3着は、1番人気のテーオーケインズ。道中はクラウンプライドの直後からレースを進めたが、直線に向いたところでは進路の選択肢がなかった。捌くのにやや時間を要した点が、スムーズだった上位2頭との僅かな着差につながってしまったと言えるだろう。

2023年帝王賞2着クラウンプライドと3着テーオーケインズ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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