【ユニコーンS】セオリー通り馬体重の重い馬が好成績 狙いは東京ダート2戦2勝のサンライズジーク

佐藤永記

2023年ユニコーンステークスの◯◯以上別成績,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

能力比較が大事

ユニコーンSは3歳ダート路線の改革に伴い、来年からは東京ダービーのステップとなり、開催が移動する見込み。今後は過去の傾向について、時期の違いを意識する必要がある。逆にいえば、今年までは「傾向」を大事にしたい。

ユニコーンSが開催される6月といえば、関東では梅雨であり、今年もすでに梅雨入りしている。過去10年をみても良馬場だったのは3度だけ。その3度の良馬場開催のうち、2017年は雨の中のレースだった。基本的に同レースは稍重か重馬場で開催されている。しかし、今年は執筆時点で週末は梅雨の晴れ間に当たりそう。現時点で馬場状態を確定させるのは難しいところだ。

馬場状態の差による影響よりも、「3歳戦」ということで、仕上がりの差を見たほうがよさそうだ。ざっと過去の活躍馬を見ても、馬場状態に関係なく、その後はダート戦線のOPクラス以上で活躍している馬が多い。馬場によって予想を変えるよりも「今買える、仕上がりの早い馬」を探すほうが得策だろう。


馬体重で顕著な差が

ユニコーンS 過去10年の条件別成績,ⒸSPAIA


ダート重賞ではセオリー通り、馬体重を見るのがいい。ユニコーンSも同様で、過去10年の馬体重別成績を見れば、一般的なダートレースの傾向と一緒。重ければ重いほどいい。また、3歳6月の時点ではまだ馬体の成長が伴っていない馬も結構いて、そういう馬は評価を下げればいい。

具体的にいうと、過去10年で馬体重480kg未満の馬の成績は【2-6-7-44】。2、3着は多いものの、勝ち馬は少ない。馬体の軽い馬はヒモ候補までにしておくのが無難な傾向だ。

また、前走10着以下の馬は【0-0-1-15】、前走1勝クラスの馬も【0-0-5-50】。やはりダート重賞らしく、地方交流重賞や海外から転戦してくる馬が強く、前走大敗や1勝クラスからの馬は3着までが精一杯だ。

ほか、レース間隔にも傾向がある。前走から中3週までの馬は【2-1-1-29】だが、中4週【2-4-6-34】、中5週【3-0-0-18】、中6週以上【3-5-4-43】と、多くの勝ち馬が4週以上空けたローテとなっている。数少ない3歳JRAダート重賞。ある程度の間隔を開けて、じっくり同レースに挑む馬のほうが成績が良い。


ハマれば面白いサンライズジーク

・馬体重480kg以上
・前走9着以内
・前走が2勝クラス以上
・中4週以上

今回、好走条件の上記4つを満たす馬は案外少ない。馬体重は前走体重を参考として、該当馬を見ていこう。

人気馬候補からはグレートサンドシー。2走前、同コースのヒヤシンスSでは4着だったが、4角で馬群を抜け出すのに手間取り、抜け出してからの脚は良かったがすでに大勢は決していた。前走の昇竜Sは後方一気で快勝しており、多少展開に左右されそうだが、能力には期待できる。

穴馬候補としてはサンライズジーク。芝ではデビュー戦(5着)やニュージーランドT(15着)と結果は出ていないが、ダートでは安定した成績を残している。前走は交流重賞の兵庫CS(4着)で、勝ち馬からは離されたが小回りの園田で掲示板入り。東京ダートでは2戦2勝であることを考えると、一発があってもおかしくはないだろう。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

《関連記事》
【ユニコーンS】登録馬の過半数が連対なしデータに該当 本命は最多のプラスデータを持つグレートサンドシー
【ユニコーンS】好走候補はジャスパーバローズ! 面白いのは前走1勝クラス勝ちのブライアンセンス
【ユニコーンS】Cアナライズは「前走不利データ」を持つグレートサンドシーを推奨  打倒ペリエールの一番手

おすすめ記事