【安田記念】ソダシとジャックドールは真っ先に消し! ハイブリッド式消去法が狙う大穴はイルーシヴパンサー
八木遊
ⒸSPAIA
5つのデータから絞れた馬は?
先週の『日本ダービー』は、ソールオリエンス、パクスオトマニカら5頭が消去を免れたが、1着タスティエーラと3着ハーツコンチェルトを消していたため的中ならず。オークスに続き、2週連続で空振りに終わった。
今週予想するのは、10頭のGⅠ馬が名を連ねた『安田記念』。どこからでも入れそうな面々だが、果たしてどの馬が最後まで残るのか。いつも通り、過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を順番に消していく。今回は除外対象(*)の3頭も含めた計21頭を対象に進めていきたい。
『関西馬』×『前走で人気を上回る着順』★0.0%★
まずは過去10年の東西別の成績を見ておきたい。【5-7-4-40】(複勝率28.6%)の地元関東馬に対して、長距離輸送が生じる関西馬は【5-3-6-83】(同14.4%)と低調。複勝率で2倍近くの差がついている。取り上げるのはもちろん関西馬の方で、『前走で人気を上回る着順』の条件を掛け合わせた。これに当てはまった馬は30頭いたが、全て4着以下に敗れている。
登録がある21頭のうち大阪杯を2番人気で制したジャックドール、ヴィクトリアマイルを3番人気で2着したソダシなど4頭が条件に当てはまった。どの馬も上位を争う実力の持ち主だが、過去10年の傾向を信じてバッサリ消去する。
【今年の該当馬】
・ガイアフォース
・ジャックドール
・ソダシ
・マテンロウオリオン
『前走から距離延長』×『前走初角6番手以内』★0.0%★
2つ目は、距離変動と前走時の初角通過順の組み合わせ。具体的には「前走初角を6番手以内で通過していた、距離延長組」だ。過去10年で17頭がこのデータに当てはまったが、全て馬券圏外に敗れている。
今年この条件に当てはまったのは1頭だけ。高松宮記念を初角5番手で通過していたメイケイエールが消去対象となった。
【今年の該当馬】
・メイケイエール
『父ミスタープロスペクター系』×『前走上がり2位以下』★0.0%★
3つ目は血統データを取り上げたい。今回は過去10年の成績が【1-1-2-24】(複勝率14.3%)と平均以下のミスタープロスペクター系の馬。4頭が馬券に絡んでいたが、前走時に上がり3ハロン最速という共通点があった。つまり同2位以下の馬は全滅しており、【0-0-0-16】という成績が残っている。
今年この条件に当てはまったのは除外対象のインダストリアを含めた7頭。NHKマイルCを勝ったシャンパンカラーと昨年の2歳マイル王ドルチェモア、京王杯SCを制したレッドモンレーヴなどを消去する。
【今年の該当馬】
・インダストリア*
・カフェファラオ
・シャンパンカラー
・ソウルラッシュ
・ダノンスコーピオン
・ドルチェモア
・レッドモンレーヴ
『非社台系生産』×『キャリア21戦以上』★2.6%★
4つ目のデータは生産者別データを取り上げる。今回は社台系グループ以外で生産された非社台系生産馬だ。過去10年の成績は【4-3-4-64】(複勝率14.7%)とまずまずだが、馬券に絡んだ11頭中10頭はキャリアが20戦以下の馬だった。キャリア21戦以上で出走してきた馬は【0-0-1-37】(同2.6%)。3着に好走したのは15年の12番人気クラレントだけである。
今年はウインカーネリアンとナランフレグがこのデータに当てはまった。脚質的には対照的な2頭だが、まとめて消去リスト行きとする。
【今年の該当馬】
・ウインカーネリアン
・ナランフレグ
『前走6着以下』×『今回1~4枠』★0.0%★
4つの条件を終えて、21頭のうち14頭を消去。最後は前走着順と今回の枠順を掛け合わせる。今回は前走6着以下で、今回1~4枠に入った馬。過去10年で15頭いたが、全て馬券圏外に消えていた。前走6着以下でも5~8枠なら【2-2-2-21】(同22.2%)と好成績なので、外目の枠に入った場合は買いといえるだろう。
残っている7頭のうち、前走6着以下はナミュールら3頭。枠順が出た時点で取捨を決めたい。
【今年の該当候補】
・イルーシヴパンサー
・ジャスティンスカイ*
・ナミュール
全ての条件を終えて確実に残るのは、シュネルマイスター、ジャスティンカフェ*、セリフォス、ソングラインの4頭となった。このうちジャスティンカフェは除外対象2番手なのでゲートインできない可能性が高そう。
穴党として楽しみなのは、昨年の当レースで1番人気に推されたイルーシヴパンサー。今年は大きく人気を落としそうだが、2走前に斤量58kgを課された京都金杯で強い勝ち方を見せており、軽視は禁物だ。差し馬だけに外目の枠なら大いにチャンスはあるだろう。今週も消去を免れた馬の三連複ボックスで勝負する。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。今年の回収率は35.1%(5月28日現在)。
《関連記事》
・【安田記念】カギはソダシの位置取り! 切れ味勝負ならソングラインとシュネルマイスター、メイケイエールもチャンスあり
・【鳴尾記念】中心は前走重賞組のフェーングロッテン、カラテ、ソーヴァリアント! マリアエレーナとアドマイヤハダルも魅力あり
・2023年に産駒がデビューする新種牡馬まとめ 日本馬の筆頭・レイデオロは「ディープ牝馬」との配合で期待
おすすめ記事