【日本ダービー】昨年の覇者ドウデュースに続け! データ的に満点ファントムシーフ
門田光生
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王道の「皐月賞組」、好成績の「キャリア5戦」
2023年5月28日に東京競馬場で行われる第90回日本ダービー(以下ダービー)。今年は桜花賞、皐月賞ともに後方待機の馬が勝利したが、オークスは中団から運んだリバティアイランドが、これまた見事な決め足を披露して勝利した。ダービーも決め足勝負になるのだろうか。そんな注目の一戦の傾向を、2008年から過去15回のデータを基にして検証していきたい。
☆所属
過去15年でオークスは東西ほぼ互角だったが、ダービーは栗東所属が12勝と圧倒している。もっとも、出走頭数もほぼ互角だったオークスと違い、ダービーは栗東所属馬が美浦所属馬の倍以上となっている。ちなみに、今年の登録馬は美浦所属の方が多い。
☆キャリア
ダービー馬が出ているのは、キャリア3~8戦、そして10戦(キャリア1、2戦は出走なし)。中でもキャリア5戦は6勝、2着馬も5頭出しており、勝率、連対率でも最上位となっている。今年もキャリア5戦の馬に注目だ。
☆前走クラスと前走
前走が条件戦組、もしくはオープン組から連対馬は出ていない。つまり、トライアルであるプリンシパルS(オープン)から連対馬が出ていないことになる。GⅢ組は長い間馬券に絡んでいなかったが、2021年にシャフリヤールが毎日杯を勝って、次走でダービーを制覇。これを例外とするかどうか悩むところだが、過去15年で7頭とサンプル数が少なく、基本的にGⅠ、GⅡを経由してきた馬を重視するスタンスでいいだろう。
王道のステップレースはもちろん皐月賞。連対馬30頭中、23頭が皐月賞組だった。前走がGⅠといえば、NHKマイルC組からも1頭勝ち馬が出ているが、2着馬がおらず、勝率、連対率ともに3.0%を切っている(今年は該当馬なし)。また、本番と同距離のトライアル・青葉賞からも勝ち馬は出ていない。
☆前走着順
前走3着以内の馬は、1、2着が11回ずつ。最も勝っているのは前走1着馬の6勝だが、勝率、連対率だと同3着馬の方が上だ。
☆その他
そのほかで気になったデータを挙げてみよう。まず前走6番人気以下の馬は121頭出走して、1着1回、2着2回。勝ったのは2010年のエイシンフラッシュ(前走が皐月賞11番人気で3着)だけで、好走率は極めて低い。最後に挙げるのはオカルトデータ。前走で13番から外枠で走っていた馬は66頭いて、なぜか勝ち馬が1頭も出ていない(2着は3回)。
今年も皐月賞1番人気がリベンジ
では、ダービーのデータをまとめてみよう。
【好走データ】
A「栗東所属馬」
B「キャリア5戦」
C「前走が皐月賞」
D「前走3着馬」
【好走率が低いデータ】
E「前走6番人気以下」
【勝ち馬なし】
F「キャリア9戦」
G「青葉賞組」
H「前走が13番から外枠」
【連対馬なし】
I「プリンシパルS組」
ここ15年で12勝を挙げているA「栗東所属」、23連対(11勝)のC「皐月賞組」、そして勝率、連対率ともによさが目立つB「キャリア5戦組」とD「前走3着馬」。どれも捨てがたい良データだが、この4つすべてを満たした馬がいる。それがファントムシーフだ。マイナスデータはなく、データ的には満点である。また、皐月賞1番人気で3着といえば、昨年のドウデュースと同じだ。ファントムシーフが第90代日本ダービー馬の最有力候補と見る。
フリームファクシは皐月賞で9着と負け過ぎのような気はするが、栗東所属の皐月賞組、そしてキャリア5戦と好材料がそろっている。相手筆頭と考えていいだろう。皐月賞大敗からダービー制覇といえば、最近だと2018年のワグネリアン。同馬主(金子真人HD)というのもすごく気になる。
3番手以下は少しひねってみる。3月に行われた弥生賞は皐月賞トライアルなのだが、実は弥生賞→皐月賞を経てダービーを制した馬が、ここ10年で4頭もいて、着度数は【4-1-2-23】。昨年も1、3着馬が上記のローテーションだった。今年、これに該当するのはグリューネグリーン、タスティエーラ、そしてトップナイフ。3頭ともマイナスデータを1つ持っているが、いずれも連対なら問題ない。この3頭も相手候補にいれておきたい。
◎ファントムシーフ
◯フリームファクシ
▲グリューネグリーン
△タスティエーラ
×トップナイフ
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
自分で料理した豚肉に生の部分があったようで、食中毒で苦しんでいました。当たるのは馬券だけで十分であります。
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