【NHKマイルC】好走データを満たした馬に福来る! 京大競馬研の本命はショーモン
京都大学競馬研究会
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注目は前走0.5秒差以内で敗れた馬
5月7日(日)にNHKマイルC(GⅠ・芝1600m)が東京競馬場で行われる。昨年のレースは何といっても3着に18番人気カワキタレブリーが入り、荒れ模様のレースとなった。
今年は朝日杯FS勝ち馬ドルチェモア、同2着馬ダノンタッチダウンや前哨戦を制したエエヤン、タマモブラックタイ、オオバンブルマイなどのメンバーが集まった。1~18番人気のどの馬が勝ってもおかしくない難解なこのレースを、過去のレース傾向から分析していく。
まず、過去10年間のNHKマイルCにおける前走着差別成績について調べた。すると前走勝った馬、敗れた馬の双方で「着差が開きすぎている馬」が苦戦傾向にあることが分かった。
まず、前走着差0.3秒以上の差を付けて勝った馬は【1-0-0-10】で、馬券内に入ったのは2014年の勝ち馬ミッキーアイルのみ。対照的に、前走着差0.6秒以上で敗れた馬も【1-2-3-53】で複勝率は10.2%と振るわない。今回この2条件に合致する馬の評価は大きく下げたい。前走0.7秒差勝ちのクルゼイロドスル、敗れた方ではオールパルフェ、シングザットソング、ダノンタッチダウン、ドルチェモア、ユリーシャ、フロムダスクが減点対象だ。
また、前走0.2秒以下の着差で勝利した馬は【1-3-0-30】で連対率、複勝率ともに11.8%。悪い成績ではないが、強く推すことも出来ない。エエヤン、オオバンブルマイ、タマモブラックタイがここに該当する。
狙い目は前走0.5秒以内で敗れた馬【7-5-7-56】で、複勝率25.3%とかなりの好成績を収めている。今回はウンブライル、カルロヴェローチェ、セッション、ショーモン、シャンパンカラー、モリアーナなどが当てはまる。
馬券圏外に沈んだ回数にも注意
続いて過去10年のNHKマイルCについて、レースを迎えた時点での「馬券外回数」に注目して成績を調べた。
4着以下に敗れた回数が1回以内の馬は【8-8-4-61】で連対率19.8%、複勝率24.7%と好走傾向にあるのに対し、2回以上の馬は【2-2-6-96】で、3着には来ているものの連対数が少なく、連対率も4.0%と低い。
前者にはドルチェモア、エエヤン、オオバンブルマイ、ショーモン、シャンパンカラー、セッションなどが当てはまる。逆に馬券外が2回以上の馬にはウンブライル、シングザットソング、モリアーナなどが当たる。
驚異的な勝負根性の持ち主
◎ショーモン
前走は0.1秒差の3着。馬券外に敗れたことはなく、好走データを満たす。この馬の魅力は安定した先行力と、驚異的な勝負根性。前走も序盤ユリーシャと競ったことで苦しくなったが、最後は根性で差し返そうという姿を見せた強い内容だった。
これまでの全5戦で番手の競馬をしており、スタートやテンなどを見ても先行力はメンバートップクラス。今回はこの馬以外にもオールパルフェ、フロムダスク、ユリーシャ、ドルチェモアなど先行馬の数自体は多くいる。ただし、ユリーシャ以外は極端なハイペースを作る馬ではなく、そのユリーシャも前走あれだけ飛ばして自滅したことを思えば、思い切った競馬をしてくるとは考えにくい。このようなことから、さほどハイペースになることはなく、朝日杯に近いレースラップになると読む。位置がとれるということはプラスに働く。それに、多少流れたところで追い込みがハマりそうな馬もオオバンブルマイぐらいしかいないメンバー構成でもある。
また、日曜日は雨が降る予報。全体として上がりがかかるレースになりそうなので、キレはないが勝負根性があるこの馬にとっては最も力が発揮できる条件になる。状態面も前走からの上積みが見込め、血統的にもいかにもNHKマイルCに合いそう。データ面も含め、人気であっても今回の出走馬の中ではもっとも狙いたい1頭だ。
◯セッション
前走は0.1秒差の2着、馬券外の回数は1回だけ。前走はショーモンと比べると楽な競馬であったのは否めないが、距離短縮が大きくプラスに働いたのも間違いない結果であった。こちらも先行力は高く、今回のメンバーに入っても好位での競馬が出来そうで十分チャンスはある。キレに秀でたタイプではないので、道悪想定もプラスだ。毎度のことながら調教はとてもいいので、調教通りの走りが出来れば頭も狙える。
▲シャンパンカラー
前走は0.2秒差の3着で、馬券外の回数は1回。これまでの走りを見る限り2000mよりは明らかに1600m向きの馬で、また中山よりは東京が合う。その点で含めて今回の条件は歓迎だ。位置取りが若干後ろになりそうなのはマイナス点であるが、オッズ的にも狙う価値あり。
△オオバンブルマイ
馬券圏外は朝日杯FSの1回だけ。その際はイン前有利な馬場に泣いたが、あのメンバーの中では能力的にダノンタッチダウンに次ぐレベルではあった。直線の長いコース、道悪の条件は合いそうだ。
×エエヤン
如何にも中山向きの馬だが、先行力はあるので馬場が渋ればチャンスはある。気性は不安定で、その点は懸念材料。
×モリアーナ
能力は高く、時計のかかる馬場にも適応できる力はある。ただし穴人気しそうなのに加えて、テン乗りの鞍上が中間の追い切りに乗っていないのはマイナス。
買い目としては、◎1頭軸の3連単マルチで勝負。馬券を当てるのも難しそうですが、それ以上にどの馬が何番人気になるのかを当てるのが難しそうなレースです。
▽NHKマイルC予想印▽
◎ショーモン
◯セッション
▲シャンパンカラー
△オオバンブルマイ
×エエヤン
×モリアーナ
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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