【かしわ記念予想】6歳馬が最多タイの5連対 メイショウハリオが新マイル王を狙う
菊池敬太
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春のダートマイル王を決める一戦
2023年5月4日(祝・木)に船橋競馬場でかしわ記念(JpnⅠ・ダート1600m)が実施される。数々の名馬が制してきた船橋のビッグレースに、帝王賞馬メイショウハリオをはじめ、昨年のJBCレディスクラシックを制して新女王に輝いたヴァレーデラルナ、3度目の正直を狙うソリストサンダー、地方勢からはダートグレード2勝の実績馬イグナイター、フェブラリーSで6着と善戦したスピーディキック、JpnⅠ・2勝の実績を誇るカジノフォンテンなど、例年以上に豪華メンバーが参戦。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す。
過去10年の人気を見ると、1番人気が【0-2-4-4】と2010年(エスポワールシチー)以来勝利がない。それに対し、2番人気は【7-0-0-3】と過去6年で5勝をマーク。3番人気は【1-1-2-6】で、5番人気以下が8年連続で馬券に絡んでいる。
所属はJRAが連対馬18頭(栗東18、美浦0)とリード。3着以内を見ても全て栗東所属馬が上位を形成していた。地方馬は2015年のハッピースプリント(大井)が3着、2016年のソルテ(大井)が2着、2021年のカジノフォンテン(船橋)が1着だった。
年齢は5歳馬と6歳馬がそれぞれ5連対でトップだが、4歳馬が3勝で勝率23.1%と1番高かった。ほかは7歳馬が4連対、8歳馬が2連対、9歳馬も1連対とベテラン勢の活躍も目立つ。
実績面は連対馬12頭がダートGⅠ(JpnⅠ)勝ち馬。残る8頭中7頭がダート1600m以上の重賞勝ち、またはGⅠ(JpnⅠ)で3着以内の実績があった。また、3着以内に入った延べ30頭のうち20頭が前走フェブラリーS組だった。連対馬の脚質は【逃げ6先行7差し7追込0】。3着以内に入った30頭中24頭は4コーナー4番手以内だった。
メイショウハリオが2度目のJpnⅠ制覇へ
◎メイショウハリオ
栗東所属で連対率25.0%の6歳馬。前走のフェブラリーSはスタートでつまずいて離れた最後方からの追走となったが、直線で驚異の切れ味を発揮して3着に入った。昨年6月の帝王賞を制するなど、重賞3勝は全て1800m以上。過去10年で7頭の勝ち馬が前走フェブラリーSという点も心強い。五分のスタートを決めて2度目のJpnⅠ制覇を決める。
◯ヴァレーデラルナ
同じく栗東所属で勝率(23.1%)が1番高い4歳馬。ダート転向後は連対を外しておらず、昨秋にはJBCレディスクラシックを制した逸材。今回は一線級の牡馬相手に加えて初めてのダートマイル戦がポイントになるが、スッと反応できるスピードがあることから大きなマイナスにはならない。コースを熟知している戸崎圭太騎手との新コンビは魅力で、昨年のショウナンナデシコに続いて牝馬によるかしわ記念制覇も十分に可能だ。
▲スピーディキック
勝率が高い4歳馬で、エーデルワイス賞を含め重賞8勝の実績馬。前走のフェブラリーSは直線で進路が狭くなり6着に敗れたが、最後まで差を詰めたレース内容は悪くなかった。走り慣れた地方のダートに戻るのは歓迎で、前走でGⅠのペースを経験できたのは大きな強み。戦歴からマイル前後はベストで、地の利を生かしてJpnⅠのタイトルを狙う。
ほか、シャマルは1400m以下で重賞4勝をマークしているが、昨秋のマイルCS南部杯で0秒1差の3着とマイルも守備範囲だ。ハヤブサナンデクンは前走のマーチSで重賞初勝利。交流重賞は初めてだが、地方向きの先行力が長所だ。ソリストサンダーは2年連続でこのレース2着と惜しい結果が続いている。松山弘平騎手との新コンビで3度目の正直になるのか注目したい。
イグナイターは2022年のNARグランプリ年度代表馬。昨秋のマイルCS南部杯で4着など、ダート一線級と互角の戦いを演じている。前走は少し出遅れたが、スムーズな競馬ができればJpnⅠ制覇のチャンスはある。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。
近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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