【NHKマイルC】「乗り替わり」より「継続騎乗」に好データ 武豊騎手騎乗のオオバンブルマイを信頼
佐藤永記
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週末の雨予報が気がかりも
今年はどうも天候的に雨の週末が多い。NHKマイルCの開催される東京も、執筆時点では土日ともに雨予報。だが前哨戦であるニュージーランドTやアーリントンC、ファルコンSなどが稍重か重で開催され、これだけ良馬場以外で進んできた3歳マイル路線も珍しい。なにせ、今年のNHKマイルCがもし良馬場以外なら2008年以来、通算4度目とかなり希少なパターンとなる。しかし、今年は前哨戦も稍重や重で行われてきたので、馬場経験については心配しなくてもいいと言える。
むしろ今年気になるのは乗り替わりの多さだ。18頭中8頭が前走から乗り替わりとなり、朝日杯FS勝ち馬のドルチェモアも含まれる。
過去10年の前走騎手別成績では、乗り替わりが【2-4-6-71】、継続騎乗が【8-6-4-79】と、比べるとやはり数字は落ちる。3着は乗り替わりのほうが多いので、消し条件とするのはさすがに乱暴。しかし、乗り替わりが8頭なら、軸馬は継続騎乗の馬から選んだほうが安心ではないか。
安定感ある継続騎乗組の注目馬
そんな継続騎乗組の注目馬を整理してみよう。
まずは重馬場のアーリントンCを勝ったオオバンブルマイ。同馬は武豊騎手の継続騎乗となるが、前走までは角田大河、横山武史、C.ルメールと騎手が全て違っており、今回が初の継続騎乗となる。武豊騎手は他にもファルコンS2着のカルロヴェローチェがいたが、オオバンブルマイに騎乗となった以上、期待感も十分といったところだ。唯一の敗戦となった2歳GⅠ・朝日杯FSは道中15番手から上がり3位の脚で追い込んだものの7着。ただ、他のレースでは基本的に先行策で勝利を重ねていることから、軸としての安定感も高そうだ。
もう一頭の注目馬はクルゼイロドスルだ。この馬は前走良馬場以外を走った馬が多い中で、数少ない前走良馬場組。ジュニアCを逃げて1着から、M.デムーロ騎手の継続騎乗となる。ただ前々走デイリー杯2歳S後の和田騎手の「道中かんでしまって」というコメントだったり、前走のデムーロ騎手の「かかりやすい馬」というコメントから、折り合いに課題がありそうなところは心配ではある。しかし、良馬場しか走ったことのない未知数な部分がプラスに出れば、面白い存在だ。
皐月賞転戦組は悪くないけれど
継続騎乗組の中には、川田将雅騎手騎乗予定で前走皐月賞18着のダノンタッチダウンがいる。前走皐月賞組は過去10年で【2-1-1-10】と悪くないローテではある。しかし、ダノンタッチダウンは皐月賞で初の重馬場を初手3番手からずるずる後退し、最下位に大敗。重馬場適性に疑問が残った。4角で10番手まで下がっており、距離が長すぎたという理由にしては失速が早すぎるのも懸念材料だ。
<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。
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