【高松宮記念】メイケイエールの取捨は当日の馬体重次第! ハイブリッド式消去法で確実に残る3頭は

八木遊

過去10年の高松宮記念『キャリア28戦以上』かつ『前走上がり2位以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『阪神大賞典』は、当日の馬体重次第だったディープボンドが消去条件に合致。結果的に1~3着馬が消去を免れたため、三連複を1点で仕留めることができた。これで今年の連敗は「10」でストップ。先週まで0%だった年間回収率は……、17.7%となった。これをきっかけに的中を重ねていきたいところだ。

今週は3月26日に中京競馬場で開催されるGⅠの『高松宮記念』を予想する。これまで通り、過去10年のデータを用いて複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。条件に当てはまった馬を順番に消去していく。今年はフルゲート18頭に対して20頭が登録しているが、除外対象(*)の2頭も含めて進めていきたい。


『キャリア28戦以上』×『前走上がり2位以下』★2.3%★

まずは出走回数を取り上げる。中途半端な数字ではあるが、今回はキャリア28戦以上の馬を対象にする。過去10年の成績は【1-1-1-46】(複勝率6.1%)なので、このデータだけでも複勝率10%未満の消去条件を満たす。ただし、ハイブリッド式ではもう1つのデータを掛け合わせて絞り込みを図る。今回は前走時の上がり3ハロン順位を採用。これが2位以下だった馬は【0-0-1-42】(同2.3%)という数字が残っていた。

登録馬20頭のうち、この条件に当てはまったのは以下の6頭。昨年の覇者ナランフレグ、同3着のキルロードなどが消去対象となった。

【今年の該当馬】
・オパールシャルム
・キルロード
・ディヴィナシオン
・ナランフレグ
・ファストフォース
・ホープフルサイン*


『関西馬』×『前走0秒8以上の差で負け』★2.9%★

2つ目は東西別データを取り上げたい。今回は過去10年の成績が【7-7-5-104】(複勝率15.4%)の関西馬だ。意外にも複勝率では関東馬(18.5%)を下回っている関西馬に、「前走時0秒8差以上で負け」という条件を掛け合わせると、【0-0-1-33】(同2.9%)まで成績が下がる。

今年はウォーターナビレラとボンボヤージの2頭がこのデータに当てはまった。前者は昨年のオークス以降がサッパリ。初の1200m戦で巻き返しを図るが、復活は困難とみる。ピクシーナイトはおととしの香港スプリント以来久々の実戦。前走はアクシデントによる競走中止のためノーカウントとする。

【今年の該当馬】
・ウォーターナビレラ
・ボンボヤージ


『距離短縮』×『前走4角9番手以下』★4.3%★

3つ目は前走時に1200mより長い距離を走っていた距離短縮組を取り上げたい。過去10年の成績は【3-6-3-62】(複勝率16.2%)とまずまずだが、前走時の4角通過順が9番手以下の馬に絞ると、【0-1-0-22】(同4.3%)。7ハロン戦である程度前目につけられない馬が6ハロン戦で苦しむのは必然か。

今年このデータに当てはまった4頭のうち2頭はすでに消去済み。新たにトゥラヴェスーラとロータスランドの2頭を消去リストに追加したい。

【今年の該当馬】
・トゥラヴェスーラ
・(ホープフルサイン*)
・(ボンボヤージ)
・ロータスランド

『前走時馬体重減 or 増減なし』×『今回馬体重減』★2.4%★

3つ目のデータを終えて、ちょうど半数の10頭を消去した。4つ目は前走時と高松宮記念当日の馬体重を組み合わせたデータを用いたい。

具体的には前走時の馬体重がマイナスもしくは増減なしで、今回がマイナス馬体重だった馬だ。この組み合わせは過去10年で41頭いたが、2着が1回だけで【0-1-0-40】(複勝率2.4%)という数字が残っている。

まだ消去されていない10頭のうち前走時の馬体重がマイナスか増減なしだった馬はメイケイエールを含めて5頭。当日にマイナスと発表された馬はバッサリ消去する。なお、前走香港のピクシーナイトとメイケイエールの馬体重はレース2日前に主催者が発表したものを参照している。

【今年の該当候補】
・ダディーズビビッド
・ピクシーナイト
・メイケイエール
・レディバランタイン*
・ヴェントヴォーチェ

『母父サンデーサイレンス系』×『今回5~8枠』★5.9%★

最後は血統データから、母の父がサンデーサイレンス(SS)系の馬を取り上げたい。過去10年の成績は【0-3-2-31】(複勝率13.9%)とやや苦戦している印象だが、枠順が1~4枠の内目だと、【0-2-2-15】(同21.1%)と複勝率は20%を超える。一方で5~8枠の外目に入った馬は、【0-1-0-16】(同5.9%)と大苦戦。17頭中馬券に絡んだのは、14年に8番人気で2着に入ったスノードラゴンだけだった。

3つ目の消去条件を終えた時点で残っていた10頭のうち、母の父がSS系の馬はウインマーベルとトウシンマカオの2頭。もし5枠から外に入った時は消去対象となる。

【今年の該当候補】
・ウインマーベル
・トウシンマカオ

5つの条件を終えて、確実に残るのはアグリ、グレナディアガーズ、ナムラクレアの3頭。最終結論は4つ目の馬体重と5つ目の枠順次第となった。買い目は消去を免れた馬の三連複ボックスで勝負する。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。今年の回収率は17.7%(3月19日現在)。

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