【金鯱賞】プログノーシスとポタジェは真っ先に消し! ハイブリッド式消去法の結論は

八木遊

金鯱賞の消去法データ,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『弥生賞』は消去を免れた3頭の三連複1点で勝負した。トップナイフとワンダイレクトはともに馬券に絡んだが、3頭目のセッションが7着。1着のタスティエーラも消しており、先週も的中を逃した。

今週は12日に中京競馬場で行われる『金鯱賞』を予想する。いつも通り、過去10年(秋開催だった13~16年も含める)のデータを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を順に消去していく。


『社台系生産』×『前走4角9番手以下』★0.0%★

日曜夕方に発表された特別登録馬は13頭。そのうち半数以上の8頭が社台ファームもしくはノーザンファームの生産馬だった。芝の2000m戦なら普通はノーザンファームを中心とした社台系生産馬の活躍に期待したいところだが、このレースに限っては非社台系生産馬の方が好走率が高い。過去10年で非社台系は【4-5-5-38】(複勝率26.9%)、社台系は【6-5-6-60】(同22.1%)だった。社台系で特に振るわないのが前走時に4角を9番手以下で通過していた馬。この組み合わせは過去10年で24頭いたが、全て馬券圏外に沈んでいた。

登録馬13頭のうち、このデータに当てはまったのは以下の3頭。川田将雅騎手とのコンビで4戦4勝のプログノーシスは1番人気が予想されるが、データに従って消しとしたい。

【今年の該当馬】
・プログノーシス
・ポタジェ
・ワンダフルタウン


『キャリア26戦以上』×『前走GⅡ以下』★0.0%★

続いては馬のキャリアに注目。今回は過去10年で【0-2-2-27】(複勝率12.9%)の「キャリア26戦以上」を取り上げたい。馬券に絡んだ4頭に共通していたのは前走がGⅠだったこと。GⅡ以下から参戦してきた馬は【0-0-0-19】(同0.0%)と3着以内は一度もなかった。

今年はハヤヤッコ、バイオスパーク、ルビーカサブランカの3頭がこのデータに当てはまった。このうちルビーカサブランカは中山牝馬Sとのダブル登録だが、もし金鯱賞に矛先を向けてきても軽視したい。

【今年の該当馬】
・ハヤヤッコ
・バイオスパーク
・ルビーカサブランカ


『関東馬』×『前走時馬体重490kg未満』★0.0%★

3つ目は、厩舎の東西別データから【1-2-2-24】(複勝率17.2%)の関東馬を取り上げたい。馬券に絡んだ5頭には『大型馬』という共通点があった。具体的には前走時の馬体重が490kg以上であること。逆に490kg未満の馬は、【0-0-0-18】(同0.0%)と1頭も馬券に絡んでいなかった。

今年このデータに当てはまったのは、アラタとグランオフィシエの2頭。アラタは横山典弘騎手、グランオフィシエは坂井瑠星騎手とどちらも鞍上は魅力だが、今回のメンバー相手に馬券圏内は厳しいとみる。

【今年の該当馬】
・アラタ
・グランオフィシエ


『前走ハンデ戦』×『前走から斤量増減1kg以内』★3.4%★

続いては過去10年の成績が【1-3-1-39】(複勝率11.4%)の前走ハンデ戦組に注目した。金鯱賞で好走していたのは、前走からの斤量増減が1.5kg以上あった馬で、【1-2-1-11】(同26.7%)だった。一方で、斤量増減が1kg以内の馬は【0-1-0-28】(同3.4%)。ハンデ戦組を狙うなら大きな増減があった馬の方がいいだろう。

今年は6頭がこの条件に当てはまったが、うち4頭は消去済み。新たに消去対象となったのは、フェーングロッテンとヴェローチェオロの2頭だった。

【今年の該当馬】
・(アラタ)
・フェーングロッテン
・(プログノーシス)
・(ルビーカサブランカ)
・(ワンダフルタウン)
・ヴェローチェオロ


『前走から騎手乗り替わり』×『今回馬番1~3番』★0.0%★

4つの条件を終えて13頭中10頭が消えた。残り3頭の取捨は騎手の乗り替わり有無と枠順の組み合わせに委ねたい。

過去10年で前走から騎手が乗り替わっていた馬の成績は【2-6-6-61】(複勝率18.7%)とまずまず。ただし、金鯱賞で内目の枠に入った時は苦戦していた。具体的には馬番1~3番で、【0-0-0-12】(同0.0%)だった。

残っている3頭のうち、前走から乗り替わりが想定されるのはディープモンスターだけ。もし3番以内の馬番に収まった時は消しとする。

【今年の該当候補】
・ディープモンスター

5つの条件を終えて確実に消去を免れるのはマリアエレーナとヤマニンサルバムの2頭だけとなった。もしディープモンスターが消去を免れたときは3頭の三連複1点、もし消去になった時はワイド1点で勝負する。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。

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