【チューリップ賞】「前走阪神JF組」が9勝 本命はドゥーラで決まり!

門田光生

チューリップ賞の前走クラス別成績(過去10年、21年は1着同着),ⒸSPAIA

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桜花賞の重要トライアル

2023年3月4日に阪神競馬場で行われる第30回チューリップ賞。数ある前哨戦の中でも、桜花賞に向けて最も重要な一戦と言われ、2018年に満を持してGⅢ→GⅡへと格上げ。名実ともに真の前哨戦となったはずだが、皮肉にも、昇格後は桜花賞の勝ち馬が出現していない。

とはいえ、2着馬は4頭出しており、重要なトライアルであることは間違いない。そんなチューリップ賞にはどんな傾向があるのか。今回も過去10年の成績を基にして傾向を調べていきたい。

チューリップ賞出走馬の所属,ⒸSPAIA


☆所属
桜花賞につながる一戦ということで、本番でも有力視される馬がステップとしてここに集まってくる傾向。栗東【8-7-8-96】勝率6.7%、連対率12.6%、美浦【3-2-2-9】勝率18.8%、連対率31.3%。出走頭数が少ない美浦所属馬の勝率、連対率が高いのは、少数精鋭で挑んできた証拠なのかもしれない。

チューリップ賞出走馬のキャリア,ⒸSPAIA


☆キャリア
素質馬が集まるといっても、キャリア1戦組からは勝ち馬が出ていない(2着馬は2頭)。また、6戦以上消化していた馬はすべて圏外(今回は該当馬なし)。狙いはキャリア2~5戦ということになるが、中でもキャリア3戦の馬が7連対(4勝)と最多で、勝率も12.5%でトップだ。

チューリップ賞出走馬の前走クラス,ⒸSPAIA
チューリップ賞出走馬の前走,ⒸSPAIA


☆前走クラスと前走
1着馬11頭中(2021年は1着同着)、9頭が前走でGⅠ(=阪神JF)を走っていた。しかし、2着馬となると1頭しか出ていないところが面白い。前走GⅠ組を狙うなら、必然的に1着固定が望ましいことになる。ほかの路線で勝ち馬が出ているのは、前走オープン組(紅梅S、エルフィンS)だけ。

チューリップ賞におけるその他のデータ,ⒸSPAIA


☆その他
その他で気になったデータを挙げてみよう。まず勝ち馬11頭中、9頭が前走で4番人気以内だった。特に、前走1番人気の馬が6勝と強さを見せている。また、中2週以内で挑んできた馬は23頭いるが、2着2回だけであとは4着以下。これが中1週以内となると、馬券に絡んだ馬がいなくなる。

最後に、5月以降の遅生まれの馬も、11頭中2着が1回(2015年アンドリエッテ)のみ。そのアンドリエッテは、のちに6歳で初重賞勝ちした遅咲きの馬だった。

本命はすんなり決定

チューリップ賞のデータをまとめてみよう。まず好走確率が上がるのはA「美浦所属」B「キャリア3戦」C「前走が阪神JF」D「前走4番人気以内、1番人気は特注」。

勝利がないのはE「キャリア1戦」、勝率、連対率が下がってしまうのはF「前走がGⅠ、オープン以外」G「中2週以内」H「5月以降生まれ」。

先週の阪急杯は本命馬を決めるので悩みに悩んだが、今回はすんなり決まった。何せ、ここ10年で9頭の勝ち馬を出している阪神JF組が、今年はドゥーラ1頭しか出走していないのだ。そのドゥーラはマイナスデータが一つもない。今回の登録馬でマイナスデータを持っていないのが4頭しかいないことを考えると優秀で、本命はこれでいいだろう。

相手選びだが、まず勝率、連対率で圧倒している美浦所属馬に注目。今回は3頭登録していて、いずれもF「前走がGⅠ、オープン以外」に該当する。キタウイングはさらにH「5月以降の生まれ」、ペリファーニアはE「キャリア1戦」にそれぞれ該当、ルミノメテオールだけFの1つのみ。ただ、ペリファーニアはプラスデータのD「前走1番人気(特注)」も満たすということで、今回はペリファーニアが対抗、3番手にルミノメテオールとしたい。

押さえは、阪神JF以外で勝ち馬を出している紅梅SとエルフィンS組から、コナコースト、ダルエスサラーム、バースクライの3頭。3頭ともD「前走4番人気以内」で、かつマイナスデータがない。

◎ドゥーラ
◯ペリファーニア
▲ルミノメテオール
△コナコースト
×ダルエスサラーム
×バースクライ

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
軽い風邪を引いて3週間、いまだに鼻水が止まりません。もともと治りが遅い方とはいえ、もしかしたら花粉症デビューかも。怖くて、アレルギー診断に行ってません。

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