【弥生賞】ハイブリッド式消去法でタスティエーラは消し 今週は三連複1点勝負!

八木遊

2023年弥生賞の消去法データ,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『中山記念』は6頭が消去を免れ、三連複ボックスは20点に膨れ上がった。6頭の中には人気を集めたソーヴァリアントやダノンザキッドもいたため、今年の初当たりを期待したが……。結果は1着ヒシイグアスと2着ラーグルフをまとめて消しており、馬券は惨敗。これで中山金杯からの連敗は「8」に伸びた。

今週は皐月賞の最初のトライアル『弥生賞ディープインパクト記念(以下、弥生賞)』が対象。いつも通り、過去10年のデータを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を順に消去していく。

『前走6着以下』×『重賞未勝利』★0.0%★

まずは前走着順に注目した。他のレースにも言えることだが、前走着順は数字が小さいに越したことはない。このレースは前走1着馬が過去10年で【8-7-1-36】(複勝率30.8%)と圧倒的な成績。【1-0-3-1】(同80.0%)と複勝率が異常に高い前走5着馬までが好走ゾーンとなっている。一方で、前走6着以下の馬は【0-1-1-21】(同8.7%)と2頭しか馬券に絡んでいない。その2頭はどちらも弥生賞までに重賞を勝利していた。つまり、前走6着以下の重賞未勝利馬に絞れば、【0-0-0-19】という複勝率0.0%のデータが完成する。

登録馬12頭のうち、このデータに当てはまった以下の4頭が消去対象となった。(※本記事の公開後、グランヴィノスの回避が発表されたため、3月1日15時50分に加筆、修正しました。)

【今年の該当馬】
・アームブランシュ
・グランヴィノス
・トーアライデン
・フォトンブルー

『母父サンデーサイレンス系』×『前走上がり4位以下』★0.0%★

続いては血統に注目。ここでは母の父サンデーサイレンス(SS)系を取り上げたい。母父SS系の過去10年の成績は【1-1-4-26】(複勝率18.8%)で、連対は少ないが複勝率は悪くない。ただし、前走時の上がり3ハロン順位が4位以下という条件を掛け合わせると、【0-0-0-10】(同0.0%)。10頭全てが馬券圏外に消えていた。

今年はグリューネグリーンとレヴォルタードの2頭がこれに当てはまった。どちらも下馬評では上位人気に支持されそうだが、今回は消去していいだろう。

【今年の該当馬】
・グリューネグリーン
・レヴォルタード

『前走から中4週以下』×『前走時馬体重480kg以上』★4.5%★

3つ目は、前走からの間隔に注目。中4週以下のやや詰まったローテーションで弥生賞に参戦してきた馬は過去10年で【2-1-1-37】(複勝率9.8%)だった。このデータだけでも消去対象の複勝率10%未満だが、ハイブリッド式ではもう1つの条件を掛け合わせて絞り込みを図る。今回は前走時の馬体重が480kg以上あった馬をピックアップ。この組み合わせだと、【1-0-0-21】(同4.5%)となり、複勝率は半減した。

今年このデータに当てはまったのは、前走の共同通信杯で2番人気4着だったタスティエーラ。今回も上位人気に推されそうだが、過去10年のデータを信じて消しとしたい。

【今年の該当馬】
・タスティエーラ

『関西馬』×『前走1勝クラス以下』★7.1%★

4つ目と5つ目は東西所属別データを順に取り上げたい。まずは過去10年で【5-6-6-38】(複勝率30.9%)の関西馬から。掛け合わせるのは前走クラスが1勝クラス以下だった馬。この組み合わせは、14頭いたが、【0-1-0-13】(同7.1%)という成績が残っている。唯一馬券に絡んだのは17年2着のマイスタイルだった。

今年は3頭がこの条件に当てはまったが、うち2頭は消去済み。新たに消去対象となったのは、GⅠを3勝した名牝テイエムオーシャンを母に持つヨリマルだった。

【今年の該当馬】
・(トーアライデン)
・(フォトンブルー)
・ヨリマル

『関東馬』×『非社台系生産』★7.7%★

最後は過去10年で【5-4-4-41】(複勝率24.1%)の関東馬と、【4-4-3-53】(同17.2%)の非社台系生産馬という2つの条件。どちらの数字も決して悪くはないが、掛け合わせることで、【1-1-0-24】(同7.7%)と、複勝率は10%未満となった。

この条件に当てはまったのは2頭。グリューネグリーンはすでに消去済みのため、新たにゴッドファーザーを消去リストに追加する。

【今年の該当馬】
・(グリューネグリーン)
・ゴッドファーザー

5つの条件を終えて残ったのは、セッション、トップナイフ、ワンダイレクトの3頭。前走のホープフルSで2着に好走したトップナイフはおそらく1番人気を争うことになる有力馬だ。一方で、若駒S2着のワンダイレクトと同レース3着のセッションは人気の盲点となりそう。今週はこの3頭の三連複1点で勝負する。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。

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