【京都記念】ハイブリッド式消去法で苦戦続きエフフォーリアは消し! ドウデュースは買いか消しか
八木遊
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5つのデータから絞れた馬は?
2月に入っても連敗を止めることができなかった。4戦全敗の1月を終えて、“ツキ”変わりを期待した『東京新聞杯』。消去を免れたのは、インダストリア、ナミュール、ピンハイ、ジャスティンカフェという人気どころの4頭だった。しかし、馬券に絡んだのはナミュールだけ。4頭の三連複ボックス馬券は無残にも紙くずと化した。
今年このコーナーで予想した5つのレースは全て関東圏の重賞だったが、今週は阪神開催の『京都記念』を担当する。京都が舞台だった8年間も含まれるが、あくまでも過去10年のデータを対象としたい。いつも通り、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。条件に当てはまった馬を消去していく。
『前走から中5週以下』×『前走4角5番手以下』★2.7%★
1つ目は前走からのレース間隔と前走の4角通過順を掛け合わせたデータを取り上げる。中5週以下のやや詰まったローテで参戦してきた馬のうち、前走4角を5番手以下で通過していたのは37頭。このうち馬券に絡んだのは、昨年8番人気で2着に入ったタガノディアマンテだけだった。まずは【0-1-0-36】(複勝率2.7%)のこのデータから始めたい。
登録13頭のうち、スカーフェイス、プラダリア、マテンロウレオの3頭がこれに当てはまった。プラダリアは前走の日経新春杯で3着に好走し、復調気配。今週から実戦に復帰予定の池添謙一騎手との再コンビで上位人気に推されそうだが、ここでは消しとする。
【今年の該当馬】
・スカーフェイス
・プラダリア
・マテンロウレオ
『6歳以上』×『前走で人気より上の着順』★5.0%★
2つ目のデータは年齢に注目。6歳以上の馬は過去10年で【2-4-3-47】(複勝率16.1%)とやや苦戦している。このうち前走で人気を上回る着順に好走していた馬は20頭いたが、【0-0-1-19】(同5.0%)で、1頭しか馬券に絡んでいない。
今年このデータに当てはまったのは、次の5頭。連覇を狙うアフリカンゴールドやウインマイティーはここで消しとなった。
【今年の該当馬】
・アフリカンゴールド
・ウインマイティー
・キングオブドラゴン
・(スカーフェイス)
・ラストドラフト
『関東馬』×『前走3着以下』★5.0%★
続いては東西別で、関東馬を見ておきたい。過去10年の成績は【2-1-1-19】(複勝率17.4%)で、頭数は少ないものの健闘している。馬券に絡んだ4頭中3頭に共通していたのが前走2着以内というもの。一方で、前走3着以下の関東馬は【1-0-0-19】(同5.0%)と、凡走する確率が高かった。
今年このデータに当てはまったのは以下の3頭。有馬記念で5着のエフフォーリアは今回も長距離輸送がネックとなるか。人気必至で妙味もないとみて消去する。
【今年の該当馬】
・エフフォーリア
・マイネルファンロン
・(ラストドラフト)
『非社台系生産』×『前走から騎手乗り替わり』★7.1%★
4つ目は生産者データに注目。今回は過去10年で【3-3-5-40】(複勝率21.6%)の非社台系生産馬を取り上げたい。これに掛け合わせるのは鞍上の乗り替わりがあるかどうか。継続騎乗だった馬は【3-1-5-14】(同39.1%)と高い確率で好走していたが、乗り替わりの馬は【0-2-0-26】(同7.1%)で、複勝率は10%を割り込んでいた。
想定騎手通りなら今年は以下の5頭がこの条件に当てはまるが、うち4頭はすでに消去済み。新たにユニコーンライオンが対象となった。
【今年の該当馬】
・(スカーフェイス)
・(プラダリア)
・(マイネルファンロン)
・(マテンロウレオ)
・ユニコーンライオン
『前走時馬体重増』×『今回馬体重減』★5.3%★
4つ目のデータを終えた時点で、13頭中10頭が消えた。最後は前走時と今回の馬体重増減を掛け合わせたデータを取り上げたい。
採用するのは前走時の馬体重がプラスで、今回マイナスだった馬。過去10年の成績は【1-0-0-18】(複勝率5.3%)だった。
残っている3頭のうち前走時にプラス馬体重で出走していたのは、2連勝中のインプレスだけ。キラーアビリティは増減なし、ドウデュースは凱旋門賞で馬体重不明だった(国内最後の日本ダービー時はマイナス)。もしインプレスがマイナス馬体重でレースを迎えたときは消去としたい。
【今年の該当候補】
・インプレス
5つの条件を終えて確実に消去を免れるのは、キラーアビリティとドウデュースの2頭だけとなった。もしインプレスが残ったときは3頭の三連複1点勝負。消去となったときはワイド1点を今週の買い目とする。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2022年の全重賞回収率は67.0%。今年は中山金杯からホープフルSまで、消去を免れた馬の三連複ボックスを買い続ける予定。
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