【シルクロードS】参考レース振り返り データはスプリンターズSと京阪杯組、4連勝中マッドクールも侮れず
三木俊幸
ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)
シルクロードS出走予定馬の参考レース
1月29日(日)に中京競馬場で行われるシルクロードS(GⅢ・芝1200m)。過去にはロードカナロア、ストレイトガール、ファインニードル、ダノンスマッシュなど後のGⅠホースを多数送り出している注目の一戦でもある。今年は特別登録時点で19頭がエントリー。参考レースについて過去10年のデータも踏まえて見ていこう。
スプリンターズS【データ:A レースレベル:A】
過去10年の成績【3-2-0-12】勝率17.6%、連対率29.4%、複勝率29.4%
過去10年で前走スプリンターズS組は2013年ドリームバレンチノ、2018年ファインニードル、2022年メイケイエールと最多タイの3勝をマークしている。
スタートして300mほどテイエムスパーダとファストフォースによるハナ争いが続き、11.9-10.1-10.7(32.7)で前半600mを通過。その争いを尻目に3番手からレースを進めたジャンダルムが直線半ばで先頭に立つと、先行・イン有利の馬場を生かして1:07.8という勝ちタイムで押し切った。
今回はゴール前でクビ差の2着まで詰め寄ったウインマーベル、5着ナムラクレアらが出走予定。ウインマーベルは中団追走から、直線は狭いところを割って伸びてきた。勝利まであと一歩及ばなかったがGⅠクラスでも十分通用することを証明したレースだった。
ナムラクレアはウインマーベルよりも1列前の7番手からレースを進めた。4角では大外を回って勝ち馬から0.2秒差。当日の馬場状態とレース展開がマッチしなかったと言える。
京阪杯【データ:A レースレベル:B】
過去10年の成績【3-2-0-12】勝率17.6%、連対率29.4%、複勝率29.4%
前走京阪杯からは2019年ダノンスマッシュ、2020年アウィルアウェイ、2021年シヴァージが勝利。成績はスプリンターズS組と全く同じで、こちらもデータ面では最も相性の良いレースのひとつだ。
レースはスタートで後手を踏んだビアンフェが強引にハナを奪い、前半600mは12.2-10.4-10.7(33.3)で通過。直線に向いて2番手追走からキルロードが早め先頭に立って押し切るかと思われたところ、外からジリジリと差を詰めたトウシンマカオが1.1/4馬身の着差をつけて差し切った。勝ちタイムは1:07.2だった。
京阪杯組では1着トウシンマカオ、2着キルロード、4着マリアズハート、6着テイエムスパーダ、7着ファストフォース、11着エイティーンガールが登録に名を連ねている。
トウシンマカオは1200m戦に使われるようになって3戦2勝。勝利した2勝はいずれも強い勝ち方だった。2着に負かしたキルロードは高松宮記念3着という実績もあることから、能力はここでも上位だ。
キルロードはこれまで時計のかかる馬場で結果を残してきただけに、今の中京の馬場はプラスに作用しそう。
マリアズハート、エイティーンガールは後方からレースを進めるタイプで展開とハンデを味方にできるかが焦点。テイエムスパーダは軽量でどこまで粘れるかがカギを握る。いずれにしても京阪杯より相手はさらに強くなる。
知立S【データ:なし レースレベル:C】
過去10年で出走なし
12月11日に中京で行われた3勝クラス・知立S。勝利したのはDark Angel産駒のマッドクール。グランアリエルが12.0-10.4-11.0(33.4)というペースで逃げるところ、好位からレースを進めた。直線は内から3頭目のコースを抜けて1:07.2という好タイムでの完勝だった。なお、2着となったエイシンスポッターもその後、ファイナルSを勝利してオープン入りを果たしている。
マッドクールは未勝利から4連勝でオープン入り。1:06.9で勝った1勝クラスの大牟田特別、2勝クラスの知多特別と間近で見てきたが、かなりの素質を秘めていると感じた。同じ4歳のウインマーベルやトウシンマカオがライバルとなるが、2023年のスプリント路線の主役となれるような走りを期待したい。
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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